Uber Eats配達員W９月も半ばを過ぎたというのに真夏日となる日もありますが、飲食店では目玉焼きや生玉子を使った月見系の季節限定商品が発売され、秋らしさを出していますね。
月見系商品といえば、発売時刻の「設定ミス」で、本来の発売日よりも早く月見系の商品情報がウーバーアプリに表示されてしまい、店も配達員も大混乱。配達先で、平謝りしまくった昨年の悪夢を思い出します……。
どうもこんにちは。ウーバーイーツの自転車配達員Wです。
今回は配達中のモチベーションに関するお話を書こうと思います。
１万円の臨時ボーナスゲットも可能！
さまざまなお店まで料理を受け取りに行き、タワーマンションや高層ビルの中のオフィス、時には大使館の中まで商品を届けるウーバーイーツの配達員は、刺激的な経験ができることも確かです。
とはいえ、そんな届け先に当たる確率は低く、週５日、朝８時から深夜まで配達していると、自転車を漕いだり料理を届ける単調な労働に苦痛を感じ、仕事に飽きてしまうのも事実。
そんなとき、配達員のモチベーションをあげる要素となっているのが、ウーバーイーツの運営側が用意している「クエスト」という制度です。
以前にも軽く触れましたが「クエスト」とは、指定された期間内に目標配達回数をクリアすると、もらえるボーナスのこと。現在は、月曜日〜木曜日までの間に行われる「平日クエスト」、金曜日から日曜日までの間に行われる「週末クエスト」、雨の日や注文が集中すると予想される日などに３〜４時間限定で行われる「特別クエスト」の３種類があります。
ちなみに、クエストの名称は、私が勝手につけたもので、正式なものではありません(笑)。
クエストの内容、ハードルの高さも様々で、自分で選択することが可能。予定が入っていて忙しければ「25回配達で1820円をもらえるクエスト」を、逆にヒマだったら「70回配達で9490円をもらえるクエスト」を選択と、その週の予定に応じて前日までにクエストを決めるのです。
この「自分で決める」というところや、選んだ回数によっては１万円以上のボーナスがもらえるところが、クエストのモチベーションが上がる理由です。
とはいえ、欲を出しすぎて高額のクエストを選択すると、痛い目を見ることがありまして……。
現代版「捕らぬ狸の皮算用」
以前、本業のライターの取材が続々キャンセルとなり、月曜日から木曜日まで予定が丸々空いてしまった時のことです。100回配達で１万4000円ほど、90回配達で１万1000円ほどがもらえるクエストを選び「今週は週末もヒマだから、１週間で10万稼ごう！」と息巻いて配達を始めました。
月曜日は35回配達、火曜日は38回配達と順調に配達できたのですが、水曜日は朝から雨。自転車で配達するのは危険ですし「あと27回配達で１万4000円。月曜日と火曜日の配達回数を考えたら休んでも大丈夫」と思い、この日はお休みにしました。
そしてクエスト最終日の木曜日。朝、窓を開けると雨が。予報ではこのあと回復するというので自宅で待機していたものの、一向に止む気配がありません。なんとか雨足が落ち着いたのは、昼配達のピークが終わった午後２時すぎ……。
「100回１万4000円のボーナスは無理でも、90回１万1000円は達成できるだろう」と息を吐き都内を自転車で徘徊するも、思ったより依頼が入りません。気がつけばすでに深夜０時。月曜日からここまでの配達回数は88回。東京都心部のウーバーイーツのサービス時間は深夜１時まで。あと２回運べばボーナスゲットというところですが、ここで配達依頼がピタリと止まりました。
ここ１週間の努力を無駄にすまいと、深夜の注文が多い六本木方面に向かうも、アプリはうんともすんとも言いません。そして周りを見ると、たくさんの配達員の姿が……。そう、もうすぐでボーナス達成という配達員が、六本木に集まり過ぎているのでしょう。悲しいかな、40超えのオジサンがパパッと注文を取れるはずがないのです。
仕方なく広尾・恵比寿方面に向かってしばらくすると、なんと！ 配達依頼が！
「これでボーナスが達成できる！」と急いでスマホの画面を覗くと、受け取りに行くお店の場所は、自転車で20分はかかる目黒区のお店。「急いで行って、お店から近い配達先ならチャンスはある」と信じて必死にダッシュ。配達先を見ると、指示された場所は店から20分はかかるお宅という、あまりにも無慈悲な結末。
配達が完了したのは深夜の１時30分。もちろんボーナスポイントは“ゼロ”。目黒区から東京都の東部にある自宅へと自転車で戻る途中で雨が降り、ずぶ濡れになりながら帰る道中の惨めさったらないのです。80回のボーナスを選択していたら9000円もらえたのに……。