「連絡先を交換しない?」スリムクラブ内間さんの口から飛び出した衝撃のひとこと!

内間さんが僕のTwitterをわざわざフォローしてくれた!
「じゃあ、次あるから行くね。また連絡するよ」
1人になって、物思いにふけていた。駅まで歩いているあいだも、信号待ちのあいだも、危ないくらいにボーッとしていた。今日1日の出来事は、全て奇跡だ。電車に乗って携帯を開くと、内間さんからラインがきている。
『今日はありがとう。また飯でも』
『はい! ありがとうございます。よろしくお願いします』
こんな上っ面な返信がしたかったわけではない。本当は感情を爆発させたかった。でも大先輩に、友達のようなラインは送れない。家に帰っても、高揚感は消えない。しばらくすると、携帯に通知が来た。見てみると、内間さんがTwitterで僕をフォローしてくれている。さらに僕のTwitterに載せていた『小説家になろう』の小説を読んで、コメントまで打ってくれた。
『今までいろんなことがあった。だから自分は、なかなか面白い人生を歩んでいると思っていたが、上には上がいた』
涙が出てきた。芸人を辞めなくてよかった。34歳にもなって、成功を夢見ながらバイトをする毎日。不安は表に出さずに、常に明るく元気に振る舞っていた。そんな生活を続けるうちに、ネガティブな気持ち全てに、蓋をしていたのだろう。自分でもわかっていなかった。なぜ涙が出るのか? なぜ続けていてよかったと思ったのか。それは、辞めないといけない、という常識と戦い続けてきたからだ。
こんな子どもを持って両親は恥ずかしいんじゃないか? マナミと翔吾を巻き込んでいるのではないか? 内間さんの一言で、全てが報われた。憧れの世界で活躍している内間さんが、認めてくれたから大丈夫。そう思うことができた。
「ありがとうございます、ありがとうございます」
何度も、何度も自分の部屋に、感謝の言葉が木霊(こだま)した。この日から、今まで以上にモチベーションが高くなった。コロナで舞台には立てなくなっていたが、笑わせることができるのは、舞台のお客さんだけじゃない。出会う全ての人がお客さんだ。
相方も動画配信サービスのTikTokを始めて、フォロワーが5万人になっていた。今は互いが互いにできることをやる。いつか絶対に、コロナは収束する。そのときのことを考えて、ネタ作りや、電話でのネタ合わせは怠らなかった。
そのあいだも、講習会は開かれた。内間さんはスケジュールの都合で、現場には来ていなかったが、リモートで参加していた。講習会の最後は、課題の提出を言い渡される。数日後に課題が送られてきて、目を通したものの、頭を抱えるテーマだった。誰かに相談をしたいが、参加メンバーの中には、知り合いがいない。同期のすぐる画伯も参加していたが、話したことはなかった。
『お互いに、わからないことがあったら、意見交換しよう』
ふと、内間さんが言ってくれた言葉を思い出した。とはいえ、甘えてしまっていいのだろうか。優しい言葉を鵜呑みにして、痛い後輩になってしまわないだろうか。そんな懸念に苛まされたが、他に方法が思い浮かばなかった。
意を決して内間さんに相談をすると、数分後にラインが返ってきた。そこには、的確な回答が綴られていた。このあとも、何度か講習を受けて、参加するたびに課題が与えられた。次は前回と違って、自分の力でなんとかクリア。すると、今度は内間さんから連絡があった。
『課題はどう? 順調?』
なんて優しい人なんだろう。このあとも、気にかけて連絡をくれたり、逆に内間さんから相談のラインが来ることもあった。こうして、僕と内間さんはプレゼン大会へ向けて、互いに助け合って臨むことになる。







