駅ナカ海鮮とアナコンダ寿司
お布団で反省文
ぱーてぃーちゃん・すがちゃん最高No.1、はじめてのエッセイ連載。日常の小さなクヨクヨを綴った、布団の中で書いた反省文。


もうオレには寿司を食べる資格すらないのかよ。
ただ、まだ時間はある。
焦らず急げ。
まず状況を確認するんだ。
確か他にも何軒かお寿司屋さんがあったはず。
徒歩の中でも最高速度を出しながら周辺をウロウロするが、どこのお寿司屋さんも大行列。
もうオレには寿司を食べる資格すらないのかよ。
諦めかけたその時、奇跡的に海鮮丼屋さんを見つけた。
寿司ではないけど海鮮丼は寿司をほぐしたものだからほぼ巨大な寿司だ。
リベンジ相手にはなる。
そこは富山名物の白エビ丼をイチオシにしてる店だった。
新幹線のリミットまで残り40分。
お店に並んでる人数は3人。
脳内のスーパー海鮮コンピュータをフル回転させて、新幹線の時間と美味しく食べれる時間を逆算する。
答えが出た。
いける。
丼の提供は寿司よりも早いはず。
それに食べる早さに特化してるから店内のお客さんもすぐに食べ終わって出るはずだから、この3人並びも実質0。
さらにここは先に食券を買うシステムだった。
すなわち、より早く提供されるという事だ。
これはもう勝ち確だ。
目の前の勝利と海鮮丼を思いヨダレを垂らしながら食券機のメニューを見ると、なんとたっぷりの白エビにいくらが乗ったデラックス白エビ丼が6000円という王様のような丼が存在した。
前回の敗北のイメージを拭うには相応しい。
大奮発で王様丼のボタンを押す。
更に調子に乗り尽くしてるオレは1,200円の小エビの唐揚げも単品で購入。
合計7200円を使ってやったぜ。
これはもう富山で大富豪した最高の思い出に塗り変わる。
ペコペコの胃袋のご機嫌を取りながら、再び列に並ぶ。
オレの計算だと5分以内には店に入れるはずだった。
しかし計算は大間違い。
15分経ってもまだ席には座れてなかった。
そう。オレは見逃していた。
全部で席数が10席程度の店に子供連れの家族が3組ほどいたのだ。
子供は食べるのが遅い。
大誤算だ。
ただそればかりは仕方ない。食券を買う時店内の状況を確認しなかったオレが悪い。
残り20分のところでようやく席に座る。
大丈夫。あと5分以内に来れば、15分もあればきっと満足に食べれるさ。
ただオレはもう一つ重要なことを見逃してた。
それは別のレジでお持ち帰りの弁当を販売していて同じキッチンで調理していたのだ。
お持ち帰りの弁当のレジには10人以上が並んでいた。
まままままじかよ。
そりゃ時間かかるよ。なぜオレはこんな重要な物を見逃しているんだ。
自分の視野の狭さに絶望していると、6,000円の丼と海老の唐揚げそしてお吸い物が到着した。
時計を見ると店を出るまで残り8分。
高級丼には大量の白エビとパンパンのご飯が茶碗にインドの列車のように敷き詰められていた。
その後のことはほとんど記憶にない。
とにかく口に米とエビをぶち込み、お吸い物で流し込む。
エビの唐揚げも味わう暇もなくスクラップ工場のように口に放り込むだけ。
その結果新幹線の乗車には間に合った。
ただ舌になんの思い出もないまま、胃袋はパンパンに膨れ上がり、オレの財布から7200円は消え去った。
オレはまた富山で海鮮を丸呑みしただけだった。
ただよ?富山。
悪いけどオレの闘志はまだ消えちゃいないぜ。
なんで諦めないかって?
だってそこに海鮮があるからさ。
次回、反省第20回は9月20日(日)更新予定です。お楽しみに!!






