歌って、踊って、演じる。15周年のEBiDANが見せた“原点回帰”――「EBiDAN THE LIVE 2026」3学期レポート


演劇という、この日限りのシャッフル
歌割りでもフォーメーションでもない。
「この人とこの人が会話をしたらどうなるのか」。
そこに生まれる空気までが、この日限りの“シャッフル”になっていた。
9組が参加するエビライだからこそ成立する、巨大な演劇公演でもあったのだ。
アーティストになった彼らが、もう一度「演じる」15周年という節目で、なぜこれほど演劇を前面に押し出したのか。
ステージを見ているうちに、その答えが少しずつ見えてくる。
EBiDANは、この15年間で大きく変わった。
グループが次々と誕生し、それぞれが音楽性を確立し、ライブの規模も拡大した。
現在では、EBiDANという名前を聞いて真っ先に「アーティスト」を思い浮かべる人も多い。
それは間違いなく、15年間積み重ねてきたひとつの成果だ。
だからこそ、その彼らがもう一度芝居をすることに意味がある。
15年前と同じことを再現するのではない。
音楽活動を通して何万人もの前に立つ力を身につけたメンバーが、俳優として映像作品で経験を重ねたメンバーが、バラエティで瞬発力を磨いたメンバーが、それぞれの15年を持ち寄って「演じる」。
原点に“戻る”のではなく、成長した自分たちで原点をもう一度やってみる。
今回のエビライにおける演劇パートには、そんな面白さがあった。
芝居から歌へ。その瞬間、やっぱり彼らはアーティストになる。もちろん、演劇だけでは終わらない。
物語から楽曲へと切り替わった瞬間、空気は一変する。
曲の世界に入り込み、歌詞を表情で伝え、身体で物語を作る。
ライブでのパフォーマンスもまた、“演じる”ことの延長線上にあるのだ。
一人ひとりが持つ「表現者」としての力が、よりくっきりと浮かび上がってくる。
9グループを混ぜると、知らなかった顔が見えてくる
そして、エビライ最大の魅力であるグループの垣根を越えたシャッフルも健在。
2026年は「大至急」「ALUK」「METCHA★EEYAN」「Sakanashimaaji」「GAKUE N’ ONLY」「原因は自分にハグ♡」「PUNNiiS」「RICEx」「Jugyonel💤」という、名前からして遊び心満載のシャッフルユニットが用意された。
普段とは違うメンバーと歌うことで、いつもとは違う声が聞こえる。
普段とは違うメンバーと踊ることで、いつもとは違う表情が見える。
そして今年は、そこに「演じる」が加わった。
歌、ダンス、芝居。あらゆる方法でメンバーを“混ぜる”からこそ、一人ひとりの新しい魅力が見つかる。
推しているグループを見に来たはずなのに、気づけば別のグループのメンバーが気になっている。
エビライで毎年起こる“推し増し”は、今年は例年以上に避けるのが難しかったかもしれない。


「恵比寿学園男子部」という名前に、15年後もう一度戻ってきた
「EBiDAN」というアルファベットの名前がすっかり定着した今、「恵比寿学園男子部」という言葉を意識する機会は以前より少なくなった。
けれど、15周年のテーマとして選ばれたのは「学園」だった。
公式発表でも今回の公演は「これまで歩んできた軌跡を振り返るとともに、EBiDANの“原点”に立ち返る」ものと明言されている。
教室があり、仲間がいる。
先輩がいて、後輩がいる。
歌う人がいて、踊る人がいて、演じる人がいる。
そして、そのどれかひとつだけでなくてもいい。
いろいろな才能を持った少年たちが集まり、それぞれの可能性を探していく。
そんな「恵比寿学園男子部」の精神は、15年経った今もEBiDANの中に残っている。
むしろ、アーティスト集団としてこれだけ大きくなった今だからこそ、その原点はより新鮮に映る。
15周年で彼らが見せたのは、「昔はこうだった」という懐古ではない。
「これもEBiDANだった。そして、これからもEBiDANである」
そんな宣言のようにも感じられた。
この記事のフォトギャラリー
この記事のハッシュタグ









