息の合ったしゃべくり漫才で「M-1グランプリ」では2018・19・20年と3年連続ファイナリストとなった見取り図(盛山晋太郎[写真左]・リリー[写真右])。ツッコミの盛山晋太郎とボケのリリーの小気味いい会話のやりとりは、バラエティー番組などでも存分に発揮されている。

この連載では、歯に衣着せぬ発言を恐れない2人に、“男がかっこいいと思う男とは?”というお題のもと、自由気ままに語ってもらう。更に、イラストも描いてかるたを作る!

盛 山 「ま」でいきましょう!

――わかりました。では、今回は「ま」でお願いします。

リリー ま…、ま…。

盛 山 マニュアル。

リリー マニュアル?

盛 山 免許。

リリー あー。

盛 山 オートマ、マニュアル。

リリー 俺らの時代は、マニュアルが当たり前やったけど、今はもう、全員オートマっていうよな。男も女も。

盛 山 昔は、男はマニュアルとらなあかんってありましたけどね。

――でも、教習所出てからマニュアル車に乗ることがないので、忘れますよね。

リリー 俺も忘れた。

盛 山 今思うと、すごい時代でしたよね、男はマニュアル取れって。

――今では、自動運転の車も出てきますしね。

リリー トラックとかバスの運転は、まだマニュアルなんかなー。

盛 山 まーなー。一週間はよ取れたわ。でも、マニュアル乗ってる人はかっこええよなー。俺の地元の連れで、好んでマニュアル車乗ってるやついますよ。

リリー 車好きなやつ。

盛 山 『頭文字(イニシャル)D』みたいに、手元カチャカチャやってますよ。

リリー マイバッハ。

盛 山 マイバッハ? なにそれ?

リリー ベンツのめっちゃええやつ。マイバッハとか乗りてえなー。たしか5000万とかするんちゃう? でも、東京めっちゃ停まってますよね。

盛 山 (画像を検索して)あ、これかー。セダンみたいなやつ。

リリー ホンマに、ベンツのセダンの最高級。

盛 山 超VIP車やん。

リリー でも、マイバッハは、運転手が付いてないとダサいらしい。逆に、無理して乗ってるって、ダサい。

盛 山 自分で、運転するもんではないと。

リリー 5000万も払って、なんで自分で運転するんだよって。

盛 山 確かに先輩方、運転させてるもんな。

リリー すげーな。てか、麒麟の川島さんって、何乗っとるんやろ?

盛 山 (車に)興味なさそうじゃない?

リリー でも(移動は)車よな?

盛 山 あ、そうなん?

リリー なんか、聞いた気がする。

盛 山 マイク! 僕らやっぱ、漫才師だから。マイク。サンパチ(38)マイク、ラップするときは、ゴッパチ(58)マイク使うんで。

――ゴッパチって言うんですか!?

盛 山 はい。ゴッパチですね、58マイク。漫才は38マイク。

――へー。

盛 山 マイクかっこええなー。HIPHOP的にはマイク1本でって言うもんな。

リリー うん。

盛 山 マイク一本で成り上がる。そう考えたら、漫才師も一緒やな。マイク1本で成り上がる。

リリー なんか、評論家の人が言ってたけど、アメリカのラッパーって、日本でいう芸人って、言ってたよ。

盛 山 えぇ!?

リリー だって、そうやん。差別をひっくり返してメイクマネーしようとするって、日本やったら芸人になるって。確かにそうやな。

盛 山 ポピュラー。それくらい気さくに目指すんや。

リリー うん。

盛 山 今、めちゃめちゃ多いもんな、芸人になりたいやつ。

リリー そうやな。

盛 山 あと、お笑い評論家みたいな。誰でも評論できるのがお笑いですよね。一般の人でも。おもろい、おもろない言うだけなんで。