「えちえちシーン」が一番大変だけど楽しい
――久しぶりのサイン会とのことでしたが、いかがでしたでしょうか?
田中先生 読者の皆さんとお会いして、直接感謝を伝えることができる機会をいただけて嬉しかったです。温かく迎え入れていただいたSHIBUYA TSUTAYAさんにも感無量でした!
――会場となったSHIBUYA TSUTAYAさんには、インゴシマのキャラをボードに描いていただいたり、複製原画を飾ってもらったりと田中先生もビックリされていましたね(笑)
――さて、作品について質問をさせてください。まずは『インゴシマ』というタイトルですが、どんな由来があるんでしょうか?
田中先生 作品の中では「インゴ」は島を支配する一族の名前ですが、語感として、因果の「因」とカルマの「業」……というイメージを持たせています。原案と一緒に提案があったのですが、ボクとしては、分かりやすくてインパクトもあったし、いいなあと。
――1巻の表紙もインパクトありましたよね! 現在7巻まで続いている『インゴシマ』ですが、連載になるまでのキッカケはどのような感じだったのでしょうか?
田中先生 漫画家としての活動を休憩中だったボクがIT系のゲーム会社(Exys株式会社)に勤務していた頃、DeNAさんとアニメ作品のコミカライズのお仕事でご一緒する機会があり、田中克樹という漫画家を知っていただきました。その翌年、ボクが代表となる法人(株式会社CROSTA)を設立した際に、当時のコミカライズの担当さんから「ぜひお仕事を」とご提案いただいたことが直接のキッカケです。
DeNAさんも弊社も、IT系のカルチャーが強く、契約書のやりとりにおいても、日本の漫画業界の慣習では難しかった内容についても、お互い柔軟に対応できたということも大きかったんですが(笑)。
―― (笑) それでは連載を開始してから心境の変化などありましたでしょうか?
田中先生 連載開始当初は、エンターテインメントとしての正解に当たるような展開を模索していたこともありましたが、今はまず、自分の表現を大切にして描くことを優先して考えるようになりました。
――田中先生の表現力には毎回圧倒されてます! その凄まじい画力が生み出される、作画環境を教えてください。
田中先生 フルデジタルです。ネームまではiPadでProcreateを使って作業します。原稿はMacBook ProでCLIP STUDIO PAINTを使って描きます。ワコムのタブレットが好きで使っています。
――作画についてお聞きしたいのですが、まずは描いていて一番楽しいシーンは?
田中先生 えちえちシーンと、バトルシーンですね。
――なるほど、それでは描いていて一番大変なシーンは?
田中先生 これも、えちえちシーンと、バトルシーンですね。
――どっちも(笑) では『インゴシマ』のキャラクターへの思い入れについて聞きたいのですが、まずは自分に似ているなぁ~と思うキャラクターはいますか?
田中先生 そうですね……ガモウ……? ちがうか!
――どの部分か・・・気になる所ですね! それでは一番好きなキャラクターは?
田中先生 みんな好きっす(笑)。
――ですよね(笑) 担当さんとの作品の作り方など制作裏話などあれば教えてください。
田中先生 打ち合わせで、ボクのやりたいことやストーリー展開の構想を話します。その内容を担当さんがテキストで整理して、プロットの草案として送ってきます。それをボクが全部ぶち壊して、シナリオを組み立てます(笑)。さらに、ネームを描く時にも、シナリオを元に「現実」を作っていくので色々な箇所が変わります。なかなか予定通りにはいかないですが、そこが良いんですよね。
――担当さんの大変さが目に浮かびます……。そんな『インゴシマ』で、一番大切にしていることや心掛けていることなどは?
田中先生 「絶対に楽しんで欲しい」と祈り続けながら作っています。
――執筆中の気分転換の方法やハマっているものがあれば教えてください。
田中先生
Game!!
twitter!!
Netflix!!
YouTube!!
Hulu!!
U-NEXT!!
Paravi!!
AbemaTV!!
ニコニコ動画!!
キックボクシング
ボクシング
ヨガ、始めました
――予想外に盛りだくさん!! では、これからの『インゴシマ』の展開・見どころについてはいかがでしょうか?
田中先生 自分で言うのはおこがましいのでやめておこうと思いましたが、あえて言うなら、分かりやすくエキサイティングになっていく感じです。
――今まで以上にエキサイティングな展開に期待しています。それでは最後に読者の皆さんへのメッセージをお願いします!
田中先生 ボクみたいな脳内が狂ってる系の作家にお付き合いくださってありがとうございます! 皆さんは天使のようです。これからも見守ってください! 頑張ります!
――田中先生、ありがとうございました!
これからも目が離せない『インゴシマ』最新7巻が絶賛発売中です。気になるこれからの展開はマンガボックスにて連載中なので要チェック!
著:田中 克樹+原案:天下 雌子
定価:620円(税別)
発売日:2020年2月25日
判型:B6判ソフトカバー
レーベル:ガムコミックスプラス
発売元:ワニブックス
■マンガボックス(WEB)