NewsCrunch編集部
『サクラ大戦』で知られるマルチクリエイター、広井王子が総合演出を手掛ける少女歌劇団ミモザーヌの夏公演『Traveling Summer』が、8月18日(木)に大阪・東大阪市文化創造館で、23日(火)には東京・大田区民プラザで開催される。
2019年に結成されたミモザーヌ。活動当初は集合して行っていたレッスンも、コロナが蔓延してからはリモートで行なったり、お披露目公演も配信でしかできなかったりと、さまざまな制限のなかでベストを尽くしてきた。昨年、ようやく夏・冬ともに待望の有観客公演を実施。オーディエンスのリアクションを目の当たりにしながらパフォーマンスができたことで、メンバーは一段と自信をつけた。
ミモザーヌの公演は、毎公演ごとにテーマが変わるのだが、今回は「旅」ということで、レビューの中で“世界の音楽と踊り”が楽しめる構成になっている。メンバー一同、歌に踊りに、メキメキと実力を上げてきているだけに、どんなショウを見せてくれるのか期待が高まる。
大阪公演にはミルクボーイとアキナが、東京公演には横澤夏子とオズワルドが、彼女たちの「応援芸人」として出演、芸人たちとミモザーヌメンバーの達者な絡みも見ものだ。
冬公演を経験して自分のやりたいことに気づけた！
――久しぶりですね。
いわむらゆきね(以下、いわむら) 私は身長は伸びておりません(笑)。
注：彼女の前にインタビューに答えていたともだりのあが、入団時から身長が10センチ伸びたということを受けている。
――ハハハ。いえいえ、内面はちゃんと成長していますよね。冬公演でのゆきねさんはとても良かったです。特に「冬の朝に」では、歌のなかで絶叫したりと、セリフ入りの熱演がすごかった。
いわむら 広井(王子)さんに、いきなり「セリフに挑戦してもらいたい」と言われて、長ゼリフを与えてもらって、自分的にも新しい挑戦だったんですけど、あれを経験して一皮向けたような感じが自分でもしています。それまで、自分は将来、何がしたいのかな？ ダンスも好きやし、歌も好きやし……って思ってたんですけど、冬公演を経て、自分はお芝居がしたいんだっていうことに気づきました。今は将来、女優さんになりたいなっていう夢があります。
――そうなんですね。ゆきねさんて、人を笑わせるためにこんな振り切った表現もできる人なんだって驚きました。自分がやったことでお客さんが笑うのって、快感じゃないですか？
いわむら そうですね。やっぱり、有観客でお客さんの反応があると、やっぱショウってこれだよな！って思います。でも、本番をやるまでは、まさか笑いが起きるとは思ってなかったんですよ。シリアスな感じのシーンだと自分の中では思ってて(笑)。
――(笑)。ミモザーヌのなかで、コメディエンヌとしての役割は今後も増えていきそうですね。
いわむら ふふふ(笑)。次の夏公演も、ストーリー性があってミュージカルっぽい部分もあるので、そういう部分も注目して欲しいなって思ってます。『Travelling Summer』ってテーマで、一つの公演のなかにいろんな国の要素が入ってるので、すごくおもしろいですよ。
――広井さんには当初、ゆきねさんは存在感がすごく薄いって言われてましたけど、今は全然違うじゃないですか？ 目立つポジションで自分を輝かせるために、どんな努力をしてきたんでしょう？
いわむら ずっと小さい頃から、日本の教育方針って「協調性を大事にする」みたいなのがあるじゃないですか。普通であることとか、いい子でいることが一番いいとされてるので、歌劇団に入るまでは目立たないようにやってきたんですけど、入ってからは、もっと自分を自由に表現していいんだってことを表現のレッスンとかで学んで。そこからは「恥ずかしい」という気持ちを捨てようって思ったんです。家の中にいるときに裸で踊ってみたりとかしたこともあります(笑)。
――それで解放されていった部分もあるんですね。そのなかで「私って、こんな部分もあったんだ」という発見はありましたか？
いわむら ありました。私って、すぐに“ちょけたがる”タイプみたいです。真面目にやるときもありますけど、「自由に表現して」って言われたら、ぶりっ子してみたりとか、めちゃめちゃガニ股で歩いてみたりとか。
――笑いを取りに行ってしまうのは、関西人ならではなんですかね(笑)。いわゆるアイドル然とした感じじゃなくて、喋るときはちゃんとオチもつけるし。
いわむら ちゃんとオチてますか？ そんならよかったです(笑)。それは本当に広井さんのトークレッスンのおかげでもありますし、今年からFM大阪で『よふかしミモザーヌ』ってラジオが始まったので、そこでもすごく鍛えられてるなって思います。