ミスマガジン2022ではグランプリを獲得し、モデルやグラビアでも活躍中の大注目の瑚々。最近では、コミックス累計発行部数150万部突破の人気漫画『恋と呼ぶには気持ち悪い』の舞台版に瑠璃役として出演。ニュースクランチは、活躍の場を広げている彼女の魅力に迫った。

▲瑚々【WANI BOOKS-“NewsCrunch”-Interview】

自転車の後ろで通行人に手を振っていました(笑)

彼女のことを深く知るために幼少期の話から聞いたのだが、とても可愛いらしいエピソードを語ってくれた。

「知らないおじさまに話しかけたり、いろんな人からお菓子をもらってきちゃうような、いま考えると少し危ない子どもでした(笑)。お母さんの自転車の後ろに乗っているとき、ニコニコしながらすれ違う人たちに手を振って挨拶していたらしいです」

そんな彼女の芸能界入りのきっかけは、あるコンプレックスがあったそうだ。

「可愛いものが好きで、小さい頃から漠然と“モデルさんになりたい”って夢がずっとありました。記憶にあるのは、物心ついた小学校4年生くらいのとき、TGC(東京ガールズコレクション)の様子をテレビのニュースで特集しているのを見て、“身長が高い人でも、お洋服を着てキラキラできるんだ!”と思ったんです。

身長が高いことがコンプレックスで、背の順も常に一番後ろだったし、クラスメイトの男の子たちから冷やかされることもありました。もちろん、悪意はなかったと思うんですけど。でも、そういうこともあって、(身長が)高いことがいいことだって思えなかったんで、TGCを見て、身長が高いってステキなことなんだなって思えたんです」

TGCの華やかな世界をテレビ越しで見て、自分のコンプレックスが輝く舞台があることに気づいたと教えてくれた。その後、所属している事務所・イトーカンパニーのオーディションを受けるのだが、そこにはある強力なサポーターがいたそう。

「母方の祖母が“こんなオーディションあるよ!”って紹介してくれたんです。あとから聞いたら、祖母も昔はモデルさんをやっていたらしいんです。不思議な縁ですよね! オーディションで意識したことは……特にありません(笑)。小学生でしたし、オーディションがどんなものなのかもわかっていませんでした。背筋を真っ直ぐにしておこうくらいですかね。そして、ありがたいことにグランプリに選んでいただきました」

小学生のときから、伸びしろやキラリと光る何かがあったのだろう。その後、芸能活動を始めてから楽しかったことを聞いてみた。

「モデルになりたいと思ってオーディションを受けたので、写真を撮られることはすごく楽しいと思っていました。鏡があると、無意識のうちにポージングとかの練習をしてました。写真になってからわかることもすごくあって、それを見て少しずつ“こうしたほうがいいな”というのがわかってきて。今もまだまだ勉強中です。

あと、お芝居がメインの事務所なので、モデルになりたいとは言いつつも、演技レッスンも受けてきました。そのなかで“お芝居も楽しい!”って気持ちになっていきました」

映画や舞台にも出演し、お芝居も本格的に挑戦するようになった。自身の中でそれぞれに対するイメージを語ってもらった。

「映画に出演できるのも、舞台に立てるのもすごくうれしいです。映画は色濃く物語を追求できるような気がして。舞台は稽古を重ねるにつれて、だんだん感覚が掴めるというか、仕上げていけるのが好きですね。演じる会場によって同じ演目でも、別のお芝居が必要なのも面白いです」

映画や舞台、それぞれ求められるものが変わってくると、演じる側は大変なのではないかと思う。役作りについて聞くと、こんな答えが返ってきた。

「変な癖がないのが良い方向にいっているのかもしれません。小さい頃から演技レッスンを受けているなかで、いろいろな先生に教わるんです。それぞれの個性や指導方法があったんですけど、うまく自分のスタイルに取り入れられたのかな。なので、役をいただいたら、まっさらな世界に役のイメージを描き出してインプットするって感じです」

▲演じる役への入り方を教えてくれた

そんな彼女は、この春に舞台『恋と呼ぶには気持ち悪い』に主人公の友達の瑠璃役として出演。コミックスやアニメでも大人気の作品に出る意気込みを聞いた。

「今回の舞台は、自分にとって初めての挑戦です。こんな大きな舞台(東京公演4月26日~5月5日:ヒューリックホール東京、大阪公演5月10日~12日:COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール)で演じるのも初めてなんです。表情はもちろんですけど、間やテンポがすごく大切になるんじゃないかなって。新喜劇のような感じで、全員でひとつのものを作り上げていく感じを想像しています。

私は主人公・一花の友人の瑠璃役を演じます。今まで演じてきたことのない役どころなので、日々、勉強しながら瑠璃と向き合っています。すごく面白い舞台になっているので、ぜひ劇場に足を運んでいただけたらうれしいです」