アーティストでもあり俳優でもある高野洸が、対談を通してアートの世界に触れ、表現を学ぶ連載「お訪ねアトリエ」第8回。
ゲストはMika Pikazoさんです。
【Mika Pikazo】
高校卒業後、南米の映像技術や広告デザイン、音楽に興味を持ち、約2年半ブラジルへ移住。 その後帰国しイラストレーターとして活動をスタート。 鮮やかな色彩感覚、魅力的なキャラクターデザインで注目を集め、現在は様々なジャンルでデザインやキービジュアルを手がけている。
そんなMika Pikazoさんに、アイデアの原点のことから具体的な作品の作り方まで、たっぷりお話しを聞かせていただきました。
特徴的な色使いのルーツとは
――高野さんがMika Pikazoさん(以下:Mika)と対談を希望された理由というか、何をきっかけに作品に触れられたのですか?
高野:instagramが最初だと思います。おすすめの作品として出てきたイラストを拝見して。まずはその色彩が目を引いて。他の作品もすごい見たくなって。それからだと思います。もう結構前のことだとは思うんですけど。今はお気に入りみたいにマークをして。
Mika:そう言っていただいて嬉しいです。
高野:最初からイラスト描くのが好きで描き始めてっていう感じなんですか?
Mika:そうですね。2歳とか3歳ぐらいの時から描くことは好きでした。それこそ両親が建築家だったこともあり家に画材道具があったので、自由に描ける紙とペンがありました。母親が文化的なものが大好きだったので積極的にアニメやゲーム、美術などに触れさせてくれたこともあり、自分も描きたいと言って描くようになっていったんです。そういう意味では、ずっと好きというのもそうですし、日常にかなり溶け込んでいるものでしたね。
高野:得意のジャンルというか、これは得意だなというものはあったんですか。
Mika:ちっちゃい頃は、ポケモンとかデジモンとかがすごい好きで。トランスフォーマーとかウルトラマンとかも...モンスターやロボットモノに沢山触れてました。その頃はあんまり人間は描いていなかったですね。
高野:キャラクターを描いていたんですか。
Mika:そうなんですよ。それこそ怪獣とかモンスターとか、動物とか、すごく描くことが多かったですね。途中から少年ジャンプや、少女漫画雑誌のちゃおとかなかよしとか、いろんなコミック誌の漫画を読みはじめて。だんだんと自分も人間を描いてみたいなぁという気持ちになって。作品の主人公を描いてみたりとか、そういう気持ちが湧いてきました。
高野:色使いというか作品の色彩が特徴的だと思うんですけど。今のスタイルはいつ頃からなんですか。
Mika:それは自分でもよくわからなくて。ずっと好きなんですよ、カラフルな色が。やっぱりポケモンとかもそうですけど、色鮮やかじゃないですか。そういったものが昔から好きで、気づいたら描いているというか……、あんまり意識してはいなかったですね。
高野:そうなんですね。とてもビビッドな色味ですよね。
Mika:作品を見ていただいたかたに、よく遠くから見ても一目で解る色合いをしていると言ってもらえて。そういう色が好きなので嬉しいです。勇気がなくて、なかなか色を隣り合わせにできないとか。描く時に躊躇はやっぱりあるので。
高野:それは絵を学ぶ以前の感覚で色のセレクトをされているんですか。
Mika:好きな色がブレないので、カラフルだけどちょっとパターンが違うとか。色あいがちょっと赤からオレンジになるとか、そういうズレみたいなのはいつも挑戦したりしますけど、多分ベースになるような、こことこの色を組み合わせると好きというのが感覚としてあるんだろうなと思います。
高野:その感覚がすごいですよ。
Mika:逆にロジカルに説明できたらとは思うんですけど、あんまり自分でもその辺は分からなくて。なのでクリエイターの友人などから色の使い方を美術やデザイン的に解剖してどういう色を使ってるか教えてもらえると嬉しかったりします。
高野:でも狙っているというか。ここにこの色を入れたいというのは、自分でははっきりしているということですね。
Mika:そうですね。ここにこの色を入れたら絶対ポイントになるなというのは自分のなかでは分かっているんですけど。
高野:最初からそのポイントは決まっているんですか。それとも周りに色を入れていく過程でここにこの色を入れたいな、と変化していくものなんですか。
Mika:絵を描くときは、まず構図からどういうポーズを作るかというところから入って、そこから描かれているキャラクターが一番浮き出てくるような色だったり、光が当たるときにそのモノが本来持ってる色からどう変化していくかなどを考えながら、どんどん色を当てはめていきます。最初はキャラクター自体の肌色や髪の色、黒や白を入れていきますが、その後で画面全体にカラフルな色を混ぜていくことをします。
高野:そうなんですね。作品の特徴的な色は後からということなんですね。
Mika:色はそうですね。最初に頭の中で思い浮かんではいますが、最後の細かい付け加えは後でやったりします。
高野:デジタルで描かれていますか。
Mika:そうですね。十年以上ずっとデジタルです。
高野:色ごとに、それともまとめて描かれていますか。
Mika:色ごとに分けていますね。
高野:色をチェンジというか、微調整したりする感じですか。
Mika:そういうときもあります。逆にカラフルになりすぎてしまうときもあって感覚として「やりすぎたな」と思うこともある。そんな時は色を抜くとか、あえてもっとカラフルにするとか...。赤1色、青1色でやる時は覚悟がいります。でもその色だけでいこうと決めないと不安になってカラフルにしちゃうので、そこはとにかく我慢してストイックに行こうと決めたりします。
高野:同系色の中でやりくりして、っていうイメージですか。
Mika:そうですね。赤だけどオレンジとか黄色もよく見たらあって、遠目からみたら赤だけど、間近で見ると豊かな彩色が広がっている...っていうのは結構意識しますね。


高野洸




