「お弁当お持ち帰り事件」という誰も悲しまない“最幸”のスキャンダルで、日本を明るく照らしてくれた、ももいろクローバーZ。公式記者がバックステージや取材現場でメンバーと交わした珠玉の言葉とともに、2019年と2020年を振り返るドキュメンタリーブックは絶対に見逃せません!

メンバーが発した珠玉の言葉が主役!

ももいろクローバーZ公式記者・小島和宏の最新刊『ももクロの弁当と平和』が、12月24日(木)のクリスマスイブに発売されることが決まった。

毎年『ももいろクリスマス』のタイミングで、ワニブックスから“ももクロ関連”の書籍をリリースし、開演前に会場でサイン会を行うことがすっかり恒例となっていた。今年は『ももいろクリスマス』は開催されないけれど、本は今年もしっかり出ます!

「誰ひとりとして傷つかないスキャンダル写真」として大きな話題を呼んだ“お弁当お持ち帰り事件”をモチーフとした装丁(カラー口絵には“あの写真”を再現した、完全撮りおろしの新作写真満載!)は、この記事で初公開となる。一方で、中身は硬派な密着ドキュメント。2020年という特別な1年を振り返り、語り継ぐために編まれた一冊。年末年始にぜひ、ご一読ください!

出版によせて――小島和宏より

ワニブックスの担当編集から「ももクロのお弁当持ち帰り事件で一冊、書いてもらえませんか?」というオファーがあったときには「えっ、本気か?」と思った。だが、話を聞いているうちに、本気も本気であることがすぐにわかった。

たしかにコロナショック以降、滅入ってしまうような暗い話題で日本中が埋め尽くされてしまっていたとき、なんにも考えずにひたすら笑えたのは、この写真の記事だけだった。オーバーではなく2020年の10大ニュースにノミネートされてもおかしくないぐらい、あのころの日本を明るく照らしてくれた。

その一方で僕にも、どうしても今年中に書きたいテーマがあった。じつは2019年の暮れから、新型コロナウイルスの感染が拡大する直前まで、例年以上の頻度で僕はももクロを取材してきた。そこでたくさんの印象深い言葉をメンバーから聞いた。そして、いわゆるSTAYHOME期間が終わったあとも、コツコツと丁寧にももクロの活動を取材しつづけてきた。そこにも“珠玉の名言”がたくさん転がっていた。

これらの言葉の数々を、世間に届けないでいるのはもったいない。ライブの本数が少ないので、例年のようなライブレポート集は書けないけれど、この1年間を追いかけたドキュメント本だったら書ける。いや、2020年でなくては書けない一冊になる! だから、この本の主役は「メンバーの言葉」になる。

担当編集が特に心に刺さった言葉を抜き出して、大きく掲載してくれた。その前後のページを読めば、その言葉がどんなシチュエーションで、どんな表情で、どんなテンションで語られたのかが、よくわかるはずだ。

エンターテインメントとしての「ライブ」はなかったけれど、彼女たちはこんな時代を生き、そして生き様を見せてくれた。まさに「LIVE」。できることならば、2020年のうちに読んでいただければ幸いだ。そうすることによって、本のラストを飾る、あるメンバーのひとことをリアルタイムで感じ取り、2021年への希望をつなぐことができるから、だ。

こんなしんどい時代だけど、ももクロと同じ時代を生きていられることに感謝を込めて、百田夏菜子が新・国立競技場への誓いを叫んだ、あの聖夜からちょうど1年後に、メンバーの声が詰まった“この一冊”をお届けします!

▲ももクロの弁当と平和/小島和宏