型破りで自由きままなおばあちゃん・日向松子役として梅沢富美男が主演を務め、人情味あふれるストーリー展開が話題の土ドラ『浅草ラスボスおばあちゃん』に轟大輔役で出演中の長田光平。ミュージカル『刀剣乱舞』で俳優デビューを果たし、その後も主演舞台『クマのプーとアクマのゾゾ』など、話題の作品に多数出演している。

本作では、主人公・松子と同じシェアハウスに暮らし、人力車の車夫の役を演じているが、連続ドラマにレギュラー出演するのは初だという。そんな彼に、芸能界へ入るまでの道のりから、現在に至るまでについて話を聞いた。

▲話題の土ドラ『浅草ラスボスおばあちゃん』に轟大輔役で出演中の長田光平

一日に二度のスカウト。原宿から始まった俳優への道

――毎週、楽しく土ドラ『浅草ラスボスおばあちゃん』を拝見しています。そのドラマのお話の前に、長田さんご自身の歩みをお伺いしたいと思います。そもそも芸能の世界に入られたきっかけは何だったのでしょうか。

長田光平(以下、長田) : きっかけは、スカウトでした。当時、原宿でアパレルショップの店員として働いていたのですが、表参道を歩いていたときに、とある事務所から声を掛けられました。その日のうちに、現在所属する事務所からもスカウトを受け、人生で初めてのスカウトが一日に二度も起こったんです。

――すごい偶然ですね。もともと俳優志望だったのですか。

長田 : はい。わりと早い段階で、小学生のころから俳優になることが夢でした。ただ、高校生にもなると現実も見え始めて、“もう叶わないかも……”と諦めかけていました。そんな時、親友が「なんでやらないの? 人生は一回きりだよ」と言ってくれて。その言葉がきっかけで、もう一度挑戦してみようと思ったんです。

たくさんのオーディションに挑戦しましたが、なかなか結果が出なくて。何がダメなのか考えた結果、自分ではおしゃれをしているつもりでも、オーディション会場に来る人たちの中に入ると、ただの田舎の高校生でしかなく、全然ダメだということに気づいて。“まずは見た目を整えよう”と考えて、アパレルで働き始めました。勤務地に原宿を選んだのも、芸能関係者の目に触れる機会が多いと考えたからです。

――そしてその思惑通り、本当にスカウトされたんですね。

長田 : すごく嬉しかったんですが、同時に、声をかけて来てくださった方を信用していいのか? 偽物じゃないのか? と疑う気持ちも強くなって。改めてお会いしてお話を聞きに行ったら、活躍されている方がたくさん所属されている事務所だとわかって、僕もお世話になることになりました。