北海道日本ハムファイターズのマスコットキャラクター・フレップとファイターズガールが踊る「きつねダンス」がプロ野球界で話題沸騰中です。

いまや社会現象ともなっている「きつねダンス」を生み出したのは、株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメントの尾暮沙織さん。自身もファイターズガールとして活動していたことがあるそう。今回は振り付けBOOK発売を記念して、尾暮さんのインタビューの一部を特別に公開しちゃいます! どのような経緯で、このダンスは誕生したのでしょうか?

※本記事は『フレップとファイターズガールがおしえる きつねダンス公式振り付けBOOK』(ワニブックス:刊)より、一部を抜粋編集したものです。

楽曲に出会ってから約2年温め続けた

実はもともと、私もファイターズガールの一員として2008年から2013年まで活動していました。引退後に球団職員として声をかけていただき、現在はファイターズガールのスケジュールやシフト管理などを担当しています。職員としては9年目を迎えます。

2年前ぐらいから、ファイターズガールと球団マスコットを統合したエンタメチームという形となり、ファイターズガールに加えてマスコットの展開も、私が担当することになりました。

皆さんに親しんでいただいている「きつねダンス」ですが、誕生のきっかけは、2年ほど前に見かけた洋楽の動画でした。『ザ・フォックス』という、今思えばそのものズバリのタイトルなのですが、歌っているのはノルウェーの『イルヴィス』という兄弟ユニットです。

歌詞の内容は「キツネはどんなふうに鳴くの?」という、いかにもコメディアンらしいユーモラスな世界観なのですが、とにかくメロディーとテンポに不思議な魅力がある。

一度聞くと耳から離れなくなり、すぐに「もう一回聞いてみよう」「やっぱりもう一回」というように、沼にハマるように何度でも聞きたくなる。よくいう「馴染みやすい」とか「耳に残りやすい」という次元を超えて、もはや中毒性に近い(笑)。

そこで「これはもしかしたら……」と思ったんです。ファンの方たちだって、同じ感覚を覚えるはずじゃないかと。そこで、いつかどこかで使えるはずだと、自分の中にストックして温めておいたんです。

もともと球団には、きつねをモチーフとした「フレップ」(フレップ・ザ・フォックス)というマスコットがいます。2年ほど前に、先ほども触れたチアとマスコットを合わせたエンタメチームが立ち上がり、その流れでフレップも私が引き継いで担当することになったんです。

なので、最初は「フレップをイメージした楽しい曲が欲しいな」くらいのざっくりした思いでした。

▲尾暮沙織さん

特に意識したのは「座りながら踊れる」こと

2022年の今シーズンから球団ロゴや球場パフォーマンスも一新することが決まりました。「あ、これは今しかないな」と確信し、企画の提案をさせていただきました。

「きつねダンス」は、曲調やテンポだけでなくダンスの部分、すなわち振り付けも大きな魅力です。

実は原曲のミュージックビデオでも踊っているシーンがあるんです。これが実にキャッチーで面白い動きだったので、これはこのまま活かしたいと思い、できるだけ崩さずに残しました。なので“ゼロベース”からではないんです。そのうえで、初見でもマネしやすいように少しアレンジを加えました。

アレンジのポイントは、「座りながら楽しく踊れる」ということ。当然ですが、お客様は基本的に球場のスタンドで座ってパフォーマンスをご覧になっていますから、そこは特に意識して考えました。

もちろん、ファイターズガールたちはステップを踏みながらダンスをしていますが、スタンドにいると同じことはできません。その分、腕や上半身の動きで表現できるような振り付けでまとめています。

思えば、コロナ禍で声出しの応援も球場ではできませんし、座って踊って楽しみながら応援できるスタイルというのは、必然だったといえるかもしれませんね。

このインタビュー記事は、9月20日発売の『フレップとファイターズガールがおしえる きつねダンス公式振り付けBOOK』に全文掲載されています。

▲書籍ではフレップとファイターズガールが写真付きで振り付けを解説しています

付録のトレーディングカードの絵柄も一部、公開しちゃいます!

▲滝谷美夢さん
▲讃岐花笑さん
▲工藤彩音さん  
【書籍概要】
『フレップとファイターズガールがおしえる きつねダンス公式振り付けBOOK』
発売日:2022年9月20日
定価:1,540円(税込)
判型:B5判
付録:カバーのファイターズガールのオリジナルトレーディングカード1枚封入(全6種)
発売:ワニブックス