ご無沙汰しております。UberEatsの自転車配達員Wでございます。
今日は皆さんに、「自転車を巡る」攻防を知ってもらいたく、キーボードをパチパチ叩いています。
しばしお付き合いください。
レンタサイクル配達員が直面する恐怖とは?
UberEatsでは配達員として登録する際にアプリで「自転車」か「バイク」のどちらかを選択する必要があるのですが、2年前、ダイエットを目的として働き始めた私は「自転車」を選択しました。
ちなみに私の愛車がこちらです。
都内10区(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、江東区、品川区、目黒区、大田区、渋谷区)すべてのポートで「貸出」と「返却」が可能な東京自転車シェアリングを利用して配達しています。いわゆるレンタサイクルですね。都内に在住、在勤の方ならご存知の方も多いのではないでしょうか。そう、あの赤い電動アシスト自転車です。
自転車にまたがり、アプリの電源を入れたら仕事はスタート。UberのAIから指示されるがままに、キコキコと都内を回遊するのですが、レンタサイクル配達員は、バイク配達員や、一般的な自転車を使っている配達員にはない悩みを抱えているのはあまり知られていません。
順を追って説明しましょう。
「今日はUberで稼ごう」と決めたら、“バッテリー残量の多い”自転車を探すことから1日が始まります。朝9時に目を覚ましたら一路、貸し出しポートへ。しかし、通勤にレンタサイクルを利用するサラリーマンが増えたため、最寄り駅の近くには自転車がありません。7時に起きればゲットできるのですが、どうにも早起きは苦手でして……。
しょうがないので、アパートから20分ほど歩いたところにある大きなオフィスビルの脇のポートで自転車を借りる毎日。これでダイエット効果があればいいのですが、体重は一向に減る素振りを見せません。ウォーキングの効果が出るのは20分歩いてからといいますしね……。
とはいえ、駅から離れたこのビルの近くには、乗り捨てられた自転車であふれています。
数十台ある自転車の中から、バッテリー容量が一番多い自転車を選んだら、UberEatsの配達員用のアプリを立ち上げ、ようやく仕事が始まります。
通勤ラッシュが終わり、人もまばらな道をスイ~っと流すのは気持ちいいですね。締め切りを抜けた後ならなおのこと。
なんて言っているうちにランチタイムに突入です。配達の依頼が入りだし、ようやくお仕事モードにスイッチオン。当たり前の話ですが、どこへ配達に行くのかは日によってまちまちです。
スタート地点は毎回同じでも、ある時は銀座・新橋方面、またある時は上野・秋葉原方面、錦糸町・亀戸方面などなど、どこに飛ばされるかわからないのが配達員の宿命。でもまぁ、見る風景が変わるのはいいことかもしれません。
しかし、新宿・渋谷方面に流されるとなるとドキリとしてしまいます。なぜなら赤いレンタサイクルの配達員たちは、ある恐怖と戦わねばならないからです。
このエリアは坂が多く、電動アシストのバッテリーが驚くほど早く減るからさあ大変。経験のある方はわかるかと思いますが、坂道をスイスイと登ることができる電動アシスト自転車も、電源が切れたバッテリーは、ただの重しにすぎません。ペダルが異常に重くなります。ダイエットと思え? いえいえ、仕事中にそんなことを考える暇も余裕もあるわけないのです。