舘さんと恭兵さんは「年齢を超越している」

――舘ひろしさんと柴田恭兵さんの派手なアクションは、今作も健在です。お二人と同世代のベンガルさんは、タカ&ユージの勇姿をどのようにご覧になられていますか?

ベンガル:最初は“よくやるな……”と思ったけれど、二人ともまだしっかり足も上がっているし、昔と全くスタイルが変わらない。とにかく「すごい」の一言ですよ。舘さんは74歳、恭兵さんは72歳なのに、あの頃と同じようにバイクに乗ってショットガンを撃つんだから、「年齢を超越している」といっても過言ではないよね。

――今作では、ほとんどの皆さんが警察を退職していますが、ナカさんはどんな毎日を過ごしていると思いますか?

ベンガル:それは僕も知りたいね。『あぶない刑事』という作品は、家庭的な雰囲気がある人がほとんどいないから……。タカやユージも家庭で過ごしている姿なんて全く想像ができないし、兄弟や両親のエピソードが出てきたことすらもない。温っちゃんや(木の実)ナナさんも同じで、ストーリーのなかに家庭的な人がほとんど登場しないんです。

さっきの話にもつながるけれど、『あぶない刑事』の登場人物は、現実の世界には絶対に存在しないような人ばかりだから、わざわざ自分とは別のキャラクターを作ることなんてできないと思う。だからこそ、自分の個性がそれぞれの役柄にそのまま反映されているところがあるんじゃないかな。

――最後になりますが、作品を心待ちにされている皆さんへのメッセージをお願いします。

ベンガル:今作はこれまでの『あぶない刑事』ではあまりなかった、女性や親子の良い話が入っていて、素晴らしいドラマに仕上がっていると思います。これまでのように犯人を捕まえるストーリー以外の部分にも注目して、たくさんの皆さんに楽しんでもらえたらうれしいです。

▲『帰ってきた あぶない刑事』のパンフレットを手に撮影に応じてくれた

(取材:白鳥 純一)


<作品情報>
『帰ってきた あぶない刑事』
■公開日:2024年5月24日(金)
■監督:原廣利
■脚本:大川俊道、岡芳郎
■製作プロダクション:セントラル・アーツ
■配給:東映
■キャスト
舘ひろし、浅野温子、仲村トオル、柴田恭兵
土屋太鳳
西野七瀬、早乙女太一、深水元基
ベンガル、長谷部香苗、鈴木康介、小越勇輝 / 杉本哲太
岸谷五朗 / 吉瀬美智子
プロフィール
 
ベンガル(べんがる)
生年月日:1951年8月17日
出身地:東京都
略歴:自由劇場を経て、1976年に劇団東京乾電池を結成。『笑ってる場合ですよ』でコントを担当し、その後、映画やドラマで活躍する。『あぶない刑事』では、扇子が特徴的なナカさんをコミカルに演じている。