2022年に配信されたNetflixオリジナルドラマ『First Love 初恋』で、日本のみならず、全世界を魅了した俳優・木戸大聖。4月期はドラマ『9ボーダー』(TBS系)に、7月期は月9ドラマ『海のはじまり』(フジテレビ系)に出演と、いま最も勢いがある俳優の一人と言えるだろう。
そんな彼に、ニュースクランチ編集部がインタビュー。役者としての矜持や、7月に初めて発売する写真集への思いを聞いた。
役者としての原点は木村拓哉主演のドラマ
この7月、木戸は芸能活動をスタートして8年目に突入した。役者という仕事の魅力を次のように語ってくれた。
「ドラマ・映画、どちらにおいてもそうですけど、いろんな方に見てもらえることが魅力だと感じてます。特に“仕事が大変だったけど、この1時間のドラマを見たことで、また頑張ろうと思えました!”って声をいただけると、お芝居の力を感じます。
自分自身、ドラマを毎週の楽しみとして育ってきたので、そういう力がお芝居にはあるんだなっていうのを再確認できると、もっともっと頑張りたいと思えるんです。パワーをもらってきた側だった僕が、気づいたら与える側、与えていかなきゃいけない側になったんだなって」
木戸が影響を受けた作品として、木村拓哉主演のドラマ『プライド』を挙げてくれた。他作品も見ていくうちに作品を通して、さまざまな職業を演じているのを見て、“役者さんって、いろんな職業になれるんだ!”と興味を持ち始めたという。
そんな木戸だが、なかなか日の目を見ない時期も長かったという。
「20歳のときにデビューさせてもらって、その時点でも遅いほうだったんですね。18歳からお芝居に関わらせてもらっていたものの、スタートラインにすら立てない2年間があったんです。
年下の子や同い年の子がドラマに出てるのに、まだテレビを見ている側だった自分がすごく悔しくて……。そこから負けず嫌いな性格が形成された気がしています」
花火を何発も打ち上げられる存在になりたい
そんな木戸のターニングポイントは「出会ってきた作品すべてですが……」と前置きをしたうえで、Netflixオリジナルドラマ『First Love 初恋』だと話してくれた。
「日本だけでなく、海外の方にも見てもらえて、すごく大きな転換期でした。自分が役者として胸を張って“代表作です。これを見てください”って言えるものができたのは、あの作品が初めてでしたから。
実際に、海外の著名人の方からSNSでリアクションが来たこともあって、そのときは驚きました。そこまでの予想はしていなかったので」
さらに、「代表作を上書きしていきたい」という決意にも近い言葉が続く。
「自分を見てもらえた作品があることがすごくうれしかった。その一方で、こういう花火を何発も打ち上げてるのが、第一線で活躍されてる方なんだと感じました。だから、ここで満足しちゃダメだ、代表作をどんどん上書きしていくような作品を作っていかなきゃいけない、そう思いました。
それまでは“見てください”と言えるのが、レギュラー出演していたこども番組『おとうさんといっしょ』(NHK BSプレミアム)くらい。“役者として作品を挙げれないのが悔しいな”とモヤモヤすることもあって、パッと言える何かが欲しいと思ってました。
ただ今は、他の作品にも出ているのに“『First Love』見ました”と言っていただくことが、時間が経てば経つほど、まだこのイメージなんだな……もっともっとアップデートしていかなきゃって思うんですよね。
もちろん、ありがたいことですし、気づかれないのもしょうがないと思います。20代後半の僕が『First Love 初恋』で、中学生役から演じたということもあって、同じ人と思われないことが多いんです。『9ボーダー』の現場でも、YOUさんに1か月後ぐらいに“First Loveの子なんでしょ!?”って言われましたから(笑)」