お笑いコンビ、ネイビーズアフロのみながわが書籍『誹謗中傷対策講座』(飛鳥新社)を発売。この書籍ができたきっかけと、書籍に込めた思い、さらに同期である霜降り明星の粗品との関係についても明かしてくれた。
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ブラマヨ小杉と見取り図リリーがきっかけ
――『誹謗中傷対策講座』、この本ではみながわさんが誹謗中傷を斜め上の解釈とギャグにより無力化していますが、そもそも、この返しが生まれたきっかけは何だったんですか?
みながわ:きっかけは見取り図のリリーさんと、ブラックマヨネーズの小杉さんだったんです。というのも、2020年にNHK上方漫才コンテストで優勝しまして、その日に優勝しました! って報告をSNSに載せたんですね。それで、次の日も書き残した事があったので、優勝報告の事を更新したら、見取り図のリリーさんが“これ毎日報告すんのおもろいやん、続けてみたら?”って言ってくれて。ちょっと1週間くらいやってみようかな、って“一昨日優勝しました”“4日前優勝しました”って毎日やりだして、結局1000日更新したんです。
――1000日!!!(笑) ほぼ3年ですね。
みながわ:その流れで、変なことやってるな、ってブラックマヨネーズの小杉さんがSNS上で絡んできてくれるようになって。“いつまでやってんねん!”“もうやめろや!”みたいな。そこに対して僕が、ただただ返すんじゃなくて、勝手にその言葉をポジティブに受け取って返す、というのをやっていて。例えば、小杉さんが「ええねん!」ってツッコんできたら「それって永年ってことですか? ありがとうございます、じゃあこれからも続けます」みたいに。
――素晴らしいですね(笑)
みながわ:そもそも、僕がお笑いを始めようと思ったきっかけは、小学校5年生の時にNGKで、M-1を取る前のブラックマヨネーズさんの漫才を見たからだったので、そこも感慨深いです。ありがたいことに吉田さんにも吉田軍団として可愛がっていただいているので、今こうしてひとつの本としてまとめることができたのはブラックマヨネーズさんなくしてはないですね。
文章の上でもうるさい
――実際に本になったのは、どういうきっかけだったのですか?
みながわ:そういうポジティブ変換をSNSに動画で上げていたんですが、吉本の出版プロジェクトに参加した時に、これとはぜんぜん違う、いらん雑学を言う、という書籍をプレゼンしたんですが、そこで手を上げてくださったのが飛鳥新社の担当の方で。その後、打ち合わせをする際に、SNSを見てくださって、「このコンテンツは面白いと思うので」と助言をくださって、書き出した感じです。
――それまでも文章は書かれていたんですか?
みながわ:もともと、出版プロジェクトが動き出す前、大阪の劇場で発行されるフリーペーパーのようなもので、コラムを色々な芸人が順番に書いていたんですけど、天才ピアニストの竹内が“みながわさんってめっちゃ文章力ありますね”って褒めてくれて。そこで“もしかしたら俺、文章書けるんかな?”と思って、マネージャーに言ってヨシモトブックスの方に繋いでもらって、その方に書いた文章を見てもらって、1年ぐらい添削していただいたりしていたんです。今回の書籍も、そこが活きたと思います。
――文章って人間が出ると思っていて、みながわさんの文章はみながわさんが喋っているようで、とても良かったです。
みながわ:嬉しいです。書きながら僕も好きな作家さん、東野圭吾さん、湊かなえさん、万城目学さん、それぞれの文章を思い浮かべていたんです。当たり前なのかもしれないですけど、みなさん、きちんと特徴があって、その方の個性が出るじゃないですか。個人的には、書き終わって“自分の個性、出されへんかったな”って悔いてたんですけど、読んでもらった芸人仲間からは“うるさかった~! みながわって文章でもうるさいんやな”と言ってもらえて、ということは、自分の個性を文章に落とし込めたのかな、と思っていて。それは凄く嬉しかったですね。