サプリメントもトクホも「食品」です

よく勘違いしている人もいますが「身体にいい」といわれるサプリメントや「トクホ」は薬ではありません。サプリメントは健康食品、トクホは特定保健用食品、どちらもあくまで「食品」です。

薬とは、医薬部外品を含む医薬品を指します。薬は作用が強いので、間違った使われ方をすると有害な作用が出る恐れもあります。そのため、医師や薬剤師が管理責任を持って、どのように使うべきか明確に説明しています。

一方、食品は、大きく分けて「保健機能食品」と「一般食品(いわゆる健康食品を含む)」があります。

前者には「栄養機能食品」と「特定保健用食品(トクホ)」があり、栄養機能食品は、その栄養成分の機能を表示することができるというだけのものです。その表示があったところで、すべての栄養成分がバランス良く摂れるわけではないので「この1本を飲んでおけば大丈夫」ということは絶対にありません。

トクホは、身体に影響を与える保健機能成分を含み、その効果を表示できるというものですが「食品」である以上、薬ほどの強い作用はあるはずもありません。薬は病気を治すものですが、果たして食品は病気を治すでしょうか?

「ゴマのサプリメントを摂れば、病気が治りますか?」と聞いてくる患者さんも大勢います。しかしサプリメントなどの健康食品は、食品に過ぎません。

▲サプリメントは健康「食品」 イメージ:PIXTA

八百屋さんが「今日の大根、美味しいよ、身体にいいよ!」と言うのと同じで、身体にはいいと思います。トマトもタマネギも、食品としては身体にはいいでしょう。しかし、薬ではないので、どんなに食べても病気は治りません。逆に、ひとつのものを食べ過ぎれば食べ過ぎるほど、がんになるリスクは高まります

昨日のβ-カロテンの例を出すまでもなく、身体に良かれと思って、いいものだけを摂取しても、身体にとって必ずプラスになるというわけではありません。やはりバランスが重要で、タマネギだけ、トマトだけ食べていて、健康にいいわけがありません。どうしてかというと、食べ物だけで病気やがんになるわけではないからです

例えば、がんのリスク要因は、喫煙と感染性要因が日本では最大となっています。その次が、飲酒や塩分摂取など食事の関係です[参考:国立がん研究センター調査『日本におけるがんの原因』より]

たしかに食事もがんの大きなファクターになりますが、食事だけではがんにはなりませんし、逆にいうと、食事だけでがんが治ることもあり得ません

ただし、100万分の1の確率で治る可能性も否定はできません。というのは、自然界では100万分の1の確率で自然治癒することは起こって当然のことだからです。

今の医学は、自然界の科学のことが3分の1もわかっていないし、解明していないというのが実情です。ですから、今わかっている範囲で一番いいものを摂りたい気持ちもわかりますが、やはり「過ぎたるは及ばざるが如し」「腹八分目」ということで、中庸が一番でしょう。