朝にチョコバーだけを食べても効果は薄い

朝昼夕に食べるバランスを考えると、もし昼ごはんを食べる時間がないのだったら、昼は抜いてもいいから、朝ごはんをたくさん食べたほうがいいでしょう。しかし、昼を抜いてお腹が減って夕ごはんをいっぱい食べてしまっては太るので、それならば午後の3~4時に、おやつでもおにぎりでも食べておいたほうがいいわけです。

3~4時に、ごはんを食べても、まだ仕事はあるでしょうし、帰宅時に駅から自宅まで歩くことで、少しは運動する形になって消費するはずです。

ですから、夕ごはんを食べる時間が遅くなりそうな時に、早めに食べてしまうというのは、身体に無駄なエネルギーをため込まないという意味ではいいことです。

もしやむを得ず、朝か昼のどちらかを抜かなくてはならないなら、どちらかをしっかり摂るようにすれば全体の割合的としてはいいでしょう。

過去に「朝ごはんを食べるのは、消費のためのカロリーを摂って、血糖値を上げるのが目的ならば、チョコバーでもいいのではないか?」という意見もありました。たしかに「脳を動かすのはグルコース(ブドウ糖)だから、甘いものだったらいい」と言われてきましたが、最近はこれもよろしくないことが分かってきました。

実は糖分単体、炭水化物単体、そして脂質単体では、上手く身体で使えないからです。やはり、それぞれを組み合わせないと効果が発揮できないようです。

一番いい組み合わせは、グルコース=甘いものと、肉=タンパク質。これが非常に効率的でしょう。お米やパンなどの主成分であるでんぷん質も、胃や腸で消化されるとブドウ糖となって吸収されるので、朝はご飯に魚、それに大豆(納豆)や玉子などのタンパク質を加えることが、一番効率良くエネルギーを吸収できて、身体にいいでしょう。

ここでもやはり「バランス」という言葉が出てくるのですが、それぞれの比率までは考えなくても結構ですから、必ず炭水化物とタンパク質を組み合わせる、つまり、単体ではダメだということを知っておくことが大切なのです。

▲必ず炭水化物とタンパク質を組み合わせる イメージ:PIXTA