鶴谷が「サラワット好き!」となった胸キュン場面

鶴谷は、サラワットが好きな女の子たちがタインに質問ノートを渡し、なんとかサラワットの好みを知ろうとしてくるが、逆に嫌いなものばかり答えるシーンを挙げ――

タイン 「ハーモニカサンライズと俺は?」
サラワット 「お前」
タイン 「やっぱりね!俺が嫌いなんだ!」
サラワット 「いや 今度は大好きな方を選んだ」

▲『2gether』6話より

鶴谷 「大好きな方を選んだよ、と言っているのにギョロっとした表情で、それを見てサラワット好き! となりました(笑)」

とキラキラした表情で熱弁すると、それを受けて――

奥嶋 「僕のなかのサラワットの捉えかたとして、タインに対して“こんなにやってるのに、まだお前気づかないの?”っていう怒りを表情に入れているのかもしれない」

と会話の中で気づいたことを噛みしめる一幕も。

奥嶋 「ファンタジーより感情移入できるかが大事。僕自身も、このシチュエーションでこうなったら好きになっちゃうな、というのが重要」

ジュンスズキに「奥嶋さんはそこの説得力がすごい、ウソがない」と称賛されると――

奥嶋 「そこしか描きたくないし、描けない。男同士の友情。高校のとき、友達がいて楽しかった、友達に対して尊敬もすれば嫉妬もする、こういうモヤモヤを漫画で吐き出して、あれはあれで正しかったというふうにしたい」

鶴谷 「嫉妬は漫画で読みたいものですもんね」

と鶴谷からも同意する言葉が飛んだ。

続いて、奥嶋から鶴谷へ連載を始めるにあたっての質問――

奥嶋 「よく連載を立ち上げるときに、担当から1話に縦軸を作って欲しいと言われる。ただ『メタモルフォーゼの縁側』は、その縦軸がそこまで存在しないように思えるんですけど、どうやってネームを通したんですか?」

鶴谷 「女子高生とおばあちゃんがBLを通して仲良くなろう、というのは決めてて、縦軸があるとしたらそれなんですが、実際に1話のネームを描いたときに、“これでOKなので連載いきましょう”と言われたんです(笑)。個人的にスケッチみたいなものを積み重ねて、それがストーリーになっていくのが好きなので、そうなればいいかなとは思ってました」

奥嶋「なるほど。自分の場合、企画の立ち上げは早いですね。ほとんどノリです(笑)。打ち合わせしたら次の日にはネームを送ってしまう。プロットを作らないので、いきなりネーム書いて、ダメなら次いきましょう、って感じです」

『2gether』コミックス1巻発売記念! 奥嶋ひろまさ×鶴谷香央理:漫画家BL対談の模様は、YouTubeチャンネル「マンガのハナシ」でアーカイブ配信されています。

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