2020年2月にタイで放送開始されると、たちまちTwitter世界トレンド1位を獲得。日本でも人気となり、原作小説の邦訳版などの関連書籍が発売されたり、雑誌やテレビでも特集されるなど、話題となっているドラマ『2gether』。
映画『2gether THE MOVIE』も6月4日に公開されたが、映画レビューサイトでの評価も高く、これを機会に新しくファンとなった人も多いだろう。タインとサラワットたちのキャンパスライフや恋愛模様などが中心に描かれている『2gether』だが、ここではタイでのイケメン事情について、ニュースクランチがお伝えします。
タイ人男性にとって筋トレはイケてる要素
『2gether』に出てくるウィンやブライトをはじめとしたタイ人俳優たちは、ほぼ全員色白で、日本人にとっては親しみのわきやすい顔立ちだったり、欧米の血が入っているホリの深い顔など、自分好みが必ずいるであろうイケメン揃い!
ただ、日本人の感覚とは違うイケメンの基準があるのでは? と感じる場面もあったのではないでしょうか。今回は、タイ人にとっての「イケメン」または「イケてる」基準を、現地在住でライターとして活動している清水千佳さんに聞いてみました。
――『2gether』では、さまざまなイケメンたちが登場しますが、みんな良い体、いわゆる「マッチョ」な気がするんですが?
清水千佳さん(以下、清水) 印象的だったのはタインがシャワーを浴びたあと、服を着る前にサラワットからの電話があって、出るか出ないか上半身裸のまま迷っていたシーンですよね。色白でソフトな雰囲気のタインの顔からは想像できないマッチョな体つきは、記憶に残ってる人も多いのではないでしょうか。
日本の場合、芸能人でも一般人でも「筋トレマニアの人がマッチョな体になる」というイメージがあり「マッチョすぎるとちょっと…」「そんなに筋トレやって何を目指しているの?」という声が聞こえてくることも多い気がします。
でも、タイではマッチョなタイ人男性が同性・異性に関わらずにモテる、またはイケてる要素になるため、筋トレ人口は日本よりも圧倒的に多いんです。
バンコク市内であれば街のいたるところにジムがあって、出勤前の早朝・会社の昼休み・仕事後の時間をフル活用して、ジム通いをしている人たちを見かけます。早朝や夕方に公園に行けば、ランニングをしている人だけでなく、公園内に設置されている古い筋トレマシーンでトレーニングに励む人たちも必ずいます。
また忘れてはならないのがタイの国技でもあるムエタイ。10年程前までは、ムエタイ=田舎の貧困層の人たちがやるスポーツ、そして賭け事の対象にもなるので、国技とはいえ一般的なタイ人にそれほど良い印象はありませんでした。ただ、世界的にムエタイがマーシャルアーツとして認められるようになったのと同時に、その価値が一般的なタイ人にも認められるようになってきました。
そのような追い風を受けて、国内では本気でムエタイ戦士を目指すタイ人(これは今でも地方出身の貧困層という構図は変わらないですが)以外にも、エクササイズとしてムエタイレッスンを受けるタイ人が急増! ちなみにサラワット役のブライトくんもムエタイのレッスンを受けているようで、彼のSNSでは引き締まった体や練習の様子が紹介されていますよ。
筋トレやムエタイなどで体を鍛えている人が多いタイでは、マッチョはスポーツインストラクターやトレーナー、一部の筋トレマニアのものだけではありません。会社に行っても、街を歩いていても、筋肉というアクセサリーを身にまとうマッチョとの遭遇率はかなり高いです。