「ソロキャンプ」が男の人生を変えた。芸人のヒロシは、趣味の一人キャンプを2015年頃から自身のユーチューブチャンネルを中心に積極的に発信。一躍注目を集め、人気ユーチューバーに。いまや「ソロキャンプ」が仕事にもなっている。バイきんぐ西村はそんなヒロシを「キャンプ師匠」〈※西村初の著書『ジグソーパズル』(小社刊)にもエピソードがつづられている〉と慕う。

ひょんなきっかけから、ヒロシの後を追いソロキャンプに熱中。こちらも初の冠番組『西村キャンプ場』を持つまでの活躍ぶりだ。そこで二人の出会いについて聞いてみた。

「スケベ西村」というイメージ

ーーそもそもお二人の出会いはどこだったんですか。

西 村 出会いは「会館ライブ」ですね。芸人が7、8組くらい出てたライブなんですけど、そこにヒロシさんとうしろシティの阿諏訪君〈※芸人仲間でつくるソロキャンプサークル“焚き火会”のメンバーの一人。ヒロシ、西村、阿諏訪のほか、ベアーズ島田キャンプ、スパローズ大和、ウエストランド河本、じゅんいちダビッドソン、とろサーモン村田、インスタントジョンソンじゃいスギなどがメンバー〉がいて。二人がキャンプの話をしているところに僕が入っていって「何だか面白そうですね、連れて行ってくださいよ」と言ったのがきっかけですかね。ヒロシさんとは、キャンプの話をする前にまず女の話で意気投合したんですよ。

ヒロシ あ、そんなことあった! 確かに俺、西村君と電話番号交換して「スケベ西村」って名前で登録してたんだよね。

▲「キャンパー西村よりもスケベ西村が先だった」と語るヒロシ

西 村 相当スケベな話をしたんでしょうね、だから。

ヒロシ 今、どうなんだろう……(ヒロシ、自分の携帯を調べる)

西 村 今はさすがに名前違うでしょう。

ヒロシ いや、「スケベ西村」で入ってた! 今はラインだから携帯で電話しないじゃない。多分最初に登録にしたのがそのままなんだろうね。俺の中ではキャンパー西村よりもスケベ西村が先だった。

西 村 ヒロシさんは阿諏訪とも、会館ライブでつながったんですよね。

ヒロシ そう、そう。それまでもキャンプはやっていたけど、誰かと一緒にやっているわけじゃなかった。で、阿諏訪君がソロキャンプというものに興味があるということで話をするようになった。出番終わって、楽屋でずっとキャンプの話をして、喫煙所に一緒に行って。そしたら西村君もいたんですよ。

西 村 ずっと聞き耳立てて聞いていたんです。当時、小峠のピン仕事ばっかりで暇で何か面白いことがしたくて。連れて行ってくださいという話をしたら「じゃあテントと寝袋だけ用意しなよ」と言われて、速攻買いに行った。

ーーキャンプ用品にいきなり総額20万円使ったそうですね。

西 村 はい、しょっぱなから20万つぎ込みました。

ヒロシ 西村君には度肝を抜かされたよ。怖いから普通はやっぱり安いものから買っていくんですよ。それまで一緒にキャンプ行った人たちもそんな感じ。でも西村君は最初からトップクラスのブランド物を買ってきた。一番びっくりしたのがクーラーボックス。イエティーというクーラーボックスで、いくらだったっけ、あれ?

西 村 4万円くらいですかね。

ヒロシ クーラーボックスなんて3000円であるよ! その辺からあれ、この人おかしな人だぞって。今でこそテレビとかでも言われ始めてるけど、サイコ野郎だなって。あとはデビューの時期。この人デビュー2月ですからね。一番寒い月なわけですよ。よく抵抗なく来たなっていう。

西 村 あれ冬だからよかったと思うんですよ。キャンプのイメージが覆されたというか、冬なんかもちろんやったことないですし。

ヒロシ イメージが覆されたというけどさ、夏もやってないのにイメージもくそもないじゃない。

西 村 何となくイメージあるじゃないですか。夏にやって、虫いて、汗だくになってみたいな。

ヒロシ なるほどね、だから意外と冬寒いのがプラスだったのかもしれないね。

西 村 そうなんです。寒い中で焚火やって、ああ寒いな、焚火あったかいな。これはいいやと。こんないい遊びがあるんだと思ってすぐハマりましたからね。