ヒロシが忘れられない「ありがとう」
ヒロシ そういえば初めて西村君とキャンプ行ったとき、西村君がまだ車を持ってなかったから、俺が乗せていったよね。
西 村 そうです、そうです。俺がヒロシさんの家まで行って乗せていってもらって。
ヒロシ で、俺が運転して西村君が横にいて、滝沢のキャンプ場を出るくらいのときに、「ヒロシさん、連れてきてくれてありがとうございます」って言ったのよ。覚えてないだろうけど、俺はそんなこと言われたことなかったからすごい覚えてるんだよね。なんて素直な人なんだろうと。最初から4万のクーラーボックス買って、結構な浪費家なんだなと思うと同時に。
西 村 超浪費家です(笑)。
ヒロシ 最初の一泊で、何か西村君の片鱗が見えたキャンプだったな。「ありがとうございます」にいい意味で驚かされたんだよね。
西 村 それくらい衝撃だったんですよね、キャンプはこんな楽しいのかと。
ヒロシ その時の西村君の「ありがとうございました」のトーンが、本当に「ありがとうございました」なんだよ。
西 村 そりゃそうですよ。
ヒロシ 大人って適当に「ありがとうございました」って言うじゃん。じゃなくて純粋なのよ。俺もそのときソロキャンプの世界に入りかけで、まだ行って何回目かだった。それまではグループキャンプだったんだけど、結構イライラすることも多くて。スパローズの後輩の子とか、誰だかわからないやつがいたときとかね。俺の方が先輩なのに、「えっ焼きそばないんすか!」って文句言われたり。俺が迎えに行って、買い出しも全部やってたのにだよ。それがあった後だから、余計覚えてる。この人ってまっすぐというか、何か素直というか。俺、それまであんまりそういう人と接したことないから。
ーーそうなんですか?
ヒロシ 俺を騙す、裏切る、利用する。周りにそういう人ばっかりでマジですさみまくってたから。売れてる時なんかは調子よく言ってくる人いっぱいいたけど、その時の俺に本気の「ありがとうございました」をくれる人なんかいなかった。
西 村 僕からしたら「こんな面白いことに誘ってもらって、本当ありがとうございます!」という感じですよ。あの1日でこれはもうハマるなとわかりましたから。で、僕は何かヒロシさんと似てるなとも思ったんですよ。
ヒロシ ちょ、ちょっと待って。