“焼肉”“バアサンシュー”の言葉の意味

――例えば、物真似シリーズも、いろんな人のネタや時事をチェックしてないとできないですし、VTR音源も自作されたりと、ご自身で全部作られていて、準備期間はどれくらいかかっているんだろうと思ったのですが。

ザコシ 昨年の単独が終わってから今年の単独まで、1年で起こったことを携帯にメモっているんです。あと、全部自分でやっているのは、そうしないと気が済まない性分なんです。配信だと曲が流せないから、アレンジしてカラオケみたいな感じにして。アレンジはアレンジャーさんに頼んだんですけど、自分で歌を入れてテーマ曲にしました。

そうすると、自分の単独ライブの色が出るっていうかね。テーマ曲とかチラシの色とかで、ライブのイメージをお客さんに伝えてる感覚なんですよ。今回だと1日目のチラシが赤い星空みたいな感じなんですけど、あれは焼肉の表面のイメージで。

――焼肉?

ザコシ だーりんずの松本りんすっていう後輩がお金がなくて。ファンの女性から『焼肉でもどうですか?』って誘われて、松本はバカで卑しいもんだから『行くやん! 行くやん!』ってなって行ったんです。芸人がファンの人と焼肉に行くなんて、もっての外なのに。それを僕が、焼肉ばあさんだとかずっとイジっていたので、今回ライブタイトルに入れたんです。

で、バアサンシューのシューっていうのは、前に街の広場で営業の仕事があったんですけど、そのときに控室がないからバーみたいなところに案内されて。誰もいなくて僕ひとり座って待っていたら、バーの店長らしきおばさんが来て、ゆっくりしてくださいねって言われたんですけど、そのおばさんが行った奥のほうにトイレがあったんです。で、誰もいないから、トイレから音がシューーって、ずーーっと鳴り響いていて……だから、その2つをかけてます(笑)。

――(笑)。全てを自分で手掛けるのは大変ではないですか?

ザコシ そういう感覚はないですね。毎日ひとつずつ動画を上げていて、10年くらい前は大変だなと思ったこともあったんですけど、長いことやっていると趣味の一環になっちゃってるっていうか、ルーティンになっちゃっているんです。旅行で3日間休むとしたら、3日前にネタ動画を3つ作ってタイマーをセットして行くんですけど(休んでる3日間は)手持ち無沙汰になりますから。

ネタ探しも苦ではないんですけど、今年はありがたいことに他の仕事で忙しくさせていただいていることもあって、すげぇ遅れちゃってちょっと苦労しています(笑)。朝早く仕事へ行って、夜遅く家へ帰ってきて。毎日の動画も上げなきゃいけないし、単独のこともやんなきゃいけないし……次の日休みだったらいいんですけど、そういうわけにもいかないですから。

ハリウッドザコシショウさんへのインタビュー記事は、発売中の『+act. (プラスアクト) 2022年9月号』に全文掲載されています。