2022年4月から全12回の予定で放送されている『阿佐ヶ谷アパートメント』で、進行役である大家を務める阿佐ヶ谷姉妹。年代や国籍など背景の異なる住人たちと、令和の新しい価値観についてトークするバラエティ番組だ。また、時を同じくして居住地・阿佐ヶ谷を街ブラする『阿佐ヶ谷ワイド!!』もスタート。芸歴15年目にして2本の冠番組を持つふたりは、芸人界で特異なポジションで常に異彩を放ち続けている。

※本記事は『+act.(プラスアクト)2022年7月号』(ワニブックス:刊)より、一部を抜粋編集したものです。

芸人としての目標が“アパートを建てたい”だった

――最初に『~アパートメント』について聞いた際の率直な気持ちを教えてください。

渡辺江里子(以下、江里子) アパートの大家さんになることが長年の人生目標といいますか。芸人を続けてたどり着く将来の目標はなんですか、と聞かれたときも、アパートを建てたいと答えていたので、夢が叶っちゃって……光栄中の光栄だったわよね?

木村美穂(以下、美穂) 本当に夢を叶えていただいたわよね。お部屋もすごく素敵で、私たちが好きなレトロ調の内装にしていただいて。

江里子 実際のアパートの部屋よりも私たちらしい感じにしていただいたこともあって、とっても楽しい時間になっています。

――実際に収録現場を拝見しましたが、細かいところまでこだわった素敵なアパートですよね。

美穂 そうなんです。表札もポストも庭もあって。お花もネコちゃんもいてね?

江里子 縁側のお花が紫陽花から朝顔に変わっていたり、季節によっていろいろと変わるんですけど、豆苗だけはずーっと変わらず机の上にあって。いち番組を超えて、すごくいい時間を過ごさせてもらっていますし、住人の方々も本当にいい方たちばかりで、皆さんに支えられて、いつの間にか楽しくお話しできているという感じです

――昨年6月と11月の特番を経てレギュラーとなりました。

江里子 特番の時点で、これだけ本格的なアパートが建っちゃったから、1~2回で壊すんじゃもったいないって思っていたんです。だから、レギュラー番組をいただける喜びというより、あのアパートがそのままの形で続くんだという喜びのほうが大きかったというか。

美穂 6月のとき、このアパートはもう見られないのかしらと思って、いっぱい写真を撮ったんですけど

江里子 そうそう、もったいないわよねぇなんて言ってね。2回目も随分と写真を撮ったけど、レギュラーになって。アパートは少しだけ改装してコンパクトになって、ネコちゃんもレギュラーになってから、いっぱい住んでくれるようになったのもうれしいわよね。ネコちゃんって、レギュラーのにおいを嗅ぎつけるのねぇ。

――(笑)。VTRも新しい視点を与えてくれるような興味深い題材ばかりですね。

江里子 これだけ多様化してる世の中で、私たちなんてプライベートも仕事も常々一緒。同じ年代の似たような顔のふたりがニコイチでいますので、価値観が変わるようなことはなかなかなくて。

美穂 同じようなことばっかりしてるわよねぇ。すごく保守的だし、世間のことなんて何も知らなくて。

江里子 そうよぉ。豆苗とニラ玉、新生姜、阿佐ヶ谷の話しかしてないでしょう? けど、『~アパートメント』の大家さんになったことで、お若い方とか新しい世界を飛び回っている方、私たちとはまた違うところで活躍されている方……。私たちは“なんちゃって姉妹”なんですけど、ご夫婦だったり仕事仲間だったり親子だったり姉妹だったり、外国からいらっしゃって日本に住んでる方だったり、本当にいろいろな方々が住んでくださっていて。押し付けがましくもなく、無理やり理解したり、違うと思ったりすることもなく、みんなの意見をああでもないこうでもないと話して、あぁ、そうねぇ。じゃあ、おやすみなさいって終われるのが何より居心地がよくて。いい経験よね?

美穂 多様性の話をしてるんだけど、お茶菓子を食べながら気楽な感じでお話しできるのが、すごくありがたいわよね。