コンビ結成10周年を迎えたコロコロチキチキペッパーズは現在、全国ツアー『KOR10』の真っ只中だ。『キングオブコント2015』でチャンピオンに輝いて以降、ナダルの強烈なキャラクターに注目が集まっているが、いま二人がコンビとして力を注いでいるのは漫才。参加資格となるコンビ歴15年までに『M-1グランプリ』で優勝し、二大賞レースでの二冠を目標に掲げて、日々漫才へ取り組んでいる。

※本記事は『+act.(プラスアクト)2022年6月号』(ワニブックス:刊)より、一部を抜粋編集したものです。

今年、西野は良い運気、ナダルは余計なひと言に注意!?

――まず、全国ツアー開催に至った経緯を教えていただけますか。

西野創人(以下、西野) コンビ結成10周年っていう節目でもあるんですけど、僕らの中ではYouTubeを始めたことが大きいというか。YouTubeを見て、僕らのことを改めて知ってくれた人や、単独ライブに来てくれた人が多かったんです。で、見てくれる人が東京以外のいろんな場所にいるとわかったことも、やってみようと思った理由のひとつでした。

ナダル 僕は……どっちかっていうと、遠くまで行かなあかんなぁっていうくらいというか。

西野 えっ、正直、初耳なんやけど?

ナダル (笑)。だって、やる気満々の西野にはそんなこと言えないじゃないですか。西野に機嫌よくやってもらうためにも気持ちを飲み込んだんです。ここだけの話ですよ?

――書いてもいいんですか?

ナダル ……(にっこり笑って)いいです! まぁ、全会場を同じネタで回るって言われたら、ちょっとちょっとって言うてたと思うんですけど、新ネタをやるならええかなと。

西野 全国ツアーって間を空けずにやることが多いんですけど、僕らは2カ月くらい空けてあるんですよ。そのあいだにネタを考えて作って、会場ごとに違うネタをやって、なんとか『M-1』で戦えるようなネタができたらいいなという感じで。あと、ネタを磨くのはもちろん、縛りなしでやってみたいというのもあって、オンライン配信を入れないこともテーマのひとつになってます。

ナダル ネタはまだ完成してないんですけど、おもろそうなアイデアが何個も出てきてるんで楽しみなんですよ。それに、いろんな企画とかライブで占ってもらう機会があったんですけど、西野が今年はとにかく運気がええらしくて。

西野 ナダルさんは余計なひと言に注意してくださいって言われてました(笑)。やから、さっきの“遠くまで行かなあかん”は余計なひと言やわ。

ナダル なるほどね。余計なことを言わんよう、ネタ合わせのときに、ようわからんくても『いいと思う!』って言うてます。

西野 いやいや、意見はちゃんと言うてよ!