怪談家の活動をしていると、ありがたいことにいろいろな話が私のもとに集まってきます。ただ、すごく興味深いけど、家族連れもいらっしゃる場では話しにくい……そんな話もちらほらと集まってきます。

これは都内在住、20代の男性から聞いた話。

陰キャな男が合コンで出会った美女

見た目に自信が無く、いわゆる陰キャだけど、友人から合コンに誘われた。

これまで、ほとんど参加したことが無かった合コン。ただ、彼女のいない身としては、女の子と喋れる、出会えるということに期待し、いつもは断っていたけど、今回は気合を入れて参加をしてみることにしたのだ。

当日、合コンの場に行ってみると、女性陣がとてもいい子たちばかりで、話も弾み、「2軒目行こう!」「3軒目行こう!」と、終電? ナニソレ?状態で、結局、始発まで一緒に過ごした。いわゆるオールというやつ。

“陰キャがここまで盛り上がれるなんて!”

一緒に長時間いたことで、なんだかんだで気も合い、女の子の1人と連絡先を交換することにも成功した。しかも、その子が見た目も綺麗で、好みのタイプだったものだから、すごくうれしかったんだ。

少し色白で優しい目をした子。茶髪のスラっとした長い髪はサラサラ。髪の毛の合間から見える両耳は少し大きめで、その髪型との相性も良く、とても可愛く見える。少し歳上。女優の新木優子さん風の美女。

そんな子と連絡先を交換できただけでもうれしいのに、朝方に解散したその日のうちに「また遊ぼうね」とLINEをくれたことで、テンションはすごく上がった。

“でも、あんなに綺麗な人が自分とまた会ってくれるとか、期待し過ぎないほうがいいよな……”

そう自分を落ち着かせていると、数日後にも改めてお誘いの連絡が来て、どこかに遊びに行こう、という展開になったのです。

“やった!!!”

はやる気持ちを抑えて、あそこはどーだ、あそこに行ったらこーだ、あそこは面白くなかったからやめておこう、なんて何度かLINEのラリーをしているうちに、半分冗談のようなノリだったと思うけど、その子が「じゃあ……うちに来る?」と送ってきた。

“うちくる? いくいく!!!”

その後も、彼女の家に行けるように話をもっていき、外堀を埋め続けた結果、お互いの仕事が休みの日に、本当に行けることに決まった! 少々がっついてしまったけれど、想いが実ったのだ。

予想以上に立派だった彼女のマンション

日にちを合わせて、彼女から指定された住所に向かう。

合コンで話したときは、普通のOLさんだと聞いていたのだが、いざ到着してみると、とても大きく立派なマンションで、交通の便も良いし、とても家賃が高そう。

到着してLINEをすると、彼女がエントランスの外まで迎えに来てくれた。

挨拶もそこそこに、「すごくいいマンションだね。これはかなり高いでしょう?」と聞くと、彼女は「いやいや、全然安いよ」とサラッと言いのけた。

“そんなハズはないのに……でも嫌味に聞こえない、いいなあ”

軽くメイクはしているけど、髪や服装もナチュラルな雰囲気の彼女、この前の合コンで見た着飾ったスタイルも素敵だけど、肩肘張らない部屋着の彼女も可愛い。

エレベーターで上へあがり、彼女の自宅へ。玄関のドアを開けてもらい、中へ招かれると間取りはワンルーム、女の子らしいピンクで可愛い家具が並んでいる。

他愛もない話をしたり、彼女の恋バナを聞いたり、ネトフリを見たりしながら過ごしていたのだが、その子が積極的でいてくれたこともあって、どちらともなくイチャイチャしだし、こちらの下心を追い抜く速さでベッドへ横になった。

トントン拍子に進みすぎて、少し戸惑いながら見つめ合っていると、そのまま彼女が目を閉じた。唇と唇が触れる。ものの1秒程度だろうか。こういうことが、ここ数年全く無かったこともあり一気に興奮した。もう一度、唇を近づけると、彼女も待ってくれていた。

しばらく唇がくっついたまま、いつしか彼女の舌が入ってこようとしていることに気づいた、こちらも舌で迎えると、ほどなく絡まり始めた。

そのときだった、とてつもない衝撃が胸元に走ったのだ!