萩生田光一
「今回ですね、正直申し上げて、統一教会の昭和の時代の『関連(編注:霊感の誤り)商法』などのことは承知をしておりましたが、その後、悪い噂を聞くこともなかったですし、そういった報道に接することもなかったですから、正直申し上げてその団体と統一教会の関係というのは、ま、名称は非常に似てますので、そういう思いはあったんですけど、あえて触れなかったっていうのが、正直なところです」
安倍の腹心として、「ポスト安倍」と言われてきた萩生田光一。2022年11月現在は政調会長という要職にある。カルト総理のお気に入りだっただけあり、統一教会とのつながりにおいても他の追随を許さない。
元八王子市議の萩生田は、2003年の衆院選に東京二四区から出馬して初当選。しかし、2009年の衆院選では民主党候補に敗北し、比例でも復活できずに落選した。
2012年の衆院選で返り咲くまでの浪人期間は約三年。その間はあの加計学園が運営する千葉科学大学危機管理学部で客員教授を務めた。
萩生田は浪人時代、八王子にある世界平和統一家庭連合(統一教会)の教会を月1~2回のペースで訪れ、「信仰で選挙に勝たせてほしい」などと講演で信者に呼びかけていた。元信者の証言によると、萩生田は登壇して説教も行い、教祖の文鮮明と韓鶴子を「御父母様」と呼び、「あなたたちの信仰で、日本の未来がかかっている」「私(萩生田)も御父母様の願いを果たせるように頑張る」「一緒に日本を神様の国にしましょう」などと語っていたという(TBS「報道特集」2022年8月20日放送)。
萩生田は当初「2009年から12年の間に、毎月2回教会を訪れて私が講演をしたり、青年部の皆さんに説教していたと書いてあるんですけど、こういう事実は全くありません」と否定したが、「報道特集」は、2009年から2012年の間に、萩生田が統一教会の青年部の若者らを相手に、講演を行っていたという記録を入手。
萩生田を講師に依頼した事実を示すメールや、信者に配布された「講師:萩生田光一」の名が記載されたレジュメ、当日の様子を紹介する団体関係のブログに萩生田と見られる人物の写真もアップされていた。
2014年には統一教会多摩東京教区が八王子で開催したイベントに来賓として参列していたことも当日のパンフレットなどから判明している。
嘘がバレて追い詰められた萩生田は、2022年8月20日、記者のぶら下がり取材で、冒頭のセリフを述べたのだった。
萩生田は2019年7月20日、参院選の応援で訪れた秋葉原の街頭で、ジャーナリストの鈴木エイトから勝共連合との関係について聞かれると、「最近(勝共連合は)地元(八王子)ではあんまり動いてないしね」と答えた後、「地元では平和女性連合とかの会合なんかで留学生のスピーチコンテストそういうのには出ています」と、聞かれてもいないのにズブズブであることを自白。
さらに「最近はもう壺も売ってないしね」と発言。
つまり勝共連合と統一教会が同一の組織であり、霊感商法で問題を起こしてきたことを知っていたうえでの一連の行動である。
萩生田は2022年の参議院選挙公示直前には生稲晃子と一緒に統一教会の施設を訪問し支援を要請している。
紛れもない安倍の後継者だ。