12月下旬、都内某所で開催されたサッカー日本代表の長友佑都選手と遠藤航選手のスペシャルトークショー。

長友選手が『[メンタルモンスター]になる。』(幻冬舎刊)、遠藤選手が『DUEL -世界に勝つために「最適解」を探し続けろ-』(ワニブックス刊)、それぞれの著書を同時期に発売したことがきっかけで、今回のイベントが実現した。

日本中を熱くした2022カタールW杯直後ということもあり、会場には二人の話を聞こうと多くのファン・サポーターが集まりました。

今回はそんなイベントの様子をお届けしたいと思います。

まさかのブラボー禁止!?

会場入りの瞬間、長友佑都選手は「ブラボー!」と言いながら入場。このW杯でお馴染みのとなった長友選手の発する「ブラボー!」。あまりにも強すぎるワードなので、司会者から「ブラボー禁止!」という一幕からイベントはスタート。

2022カタールW杯でモンスターだった選手は? との問いには、長友選手は今大会の得点王を獲得したフランス代表のエムバペと回答。マルセイユ所属時に戦ったこともあるが、陸上の短距離走者がサッカーの技術を身につけたような選手。衝撃的なスピードと同選手を評した。

また、ピッチのなかでは、どういったふうに感じるかと聞かれると、「まず、圧倒的な自信を持っている。かかってこいよ、くらいに思っているようなメンタルの余裕を感じる」と対戦したからこそわかることを教えてくれた。

遠藤航選手は、決勝トーナメントで対戦したクロアチア代表のコヴァチッチの名前を挙げる。

サッカー選手に必要なことがすべて高レベルで備わっている、と同選手について話す。特に守備の部分では、しっかり球際で戦えるところ、攻撃面ではボールを持ったときの前への推進力など、日本代表も苦しめられた点を挙げていた。

▲笑顔で質問に答える二人 撮影:黒佐勇/©シンクロナス

誰に自分の本を渡したい?

「自分の本を誰にあげたい? また、それぞれの本を誰に勧めたい?」という質問には、遠藤選手は自分と同じボランチでプレーする田中碧選手に渡したいと回答。

理由は、田中選手のプレースタイルでデュエルを身につけたら、さらにすごい選手になると思うから、とのこと。

長友選手は、遠藤選手の本を誰に勧めたいかと聞かれると、今大会で大きな話題をさらった三笘薫選手の名を挙げた。

グループリーグ第3戦のスペイン戦で、後半開始から長友選手との交代でピッチに入った三笘選手。1点ビハインドの状況から2点奪って逆転。そこから、スペインの猛攻が始まったときには、三笘選手がスライディングで相手のシュートをブロックするなど、魂のディフェンスを見せた。攻撃的なポジションが本職ながら、チームのために泥臭く守備をする姿に心を打たれたのが理由と教えてくれた。

▲自著を渡したい相手に田中碧選手と答える遠藤航選手 撮影:黒佐勇/©シンクロナス

一方、長友選手は自分の本を渡したい相手に堂安律選手を指名。理由は、自分と似ている部分が多いからという回答。強気な発言をして、自分を追い込んで高めていく部分にシンパシーを感じるとのこと。

今大会、2得点と結果を残し、世界でも注目の選手となった堂安選手。世界中から「W杯で活躍した堂安律」と今後は見られるので、より一層の飛躍してほしいという思いをこめ、自著を送りたいとした。

「長友選手の本を誰に勧めたいですか?」との問いには、食い気味で「冨安です」と答えた遠藤選手。冨安健洋選手を「僕のなかでは(メンタルが)ガラスなんですよね」と少し辛口? な表現で教えてくれた。

「なにかあるとわかりやすい」「自分のルーティーンを持っている」など、チームメイトだからこそわかる冨安選手の情報を語ってくれ、怪我を繰り返してしまい「なにか変えなくては」と思って車を買い替えたという衝撃的なエピソードを教えてくれた。

ぜひ長友選手の本を読んで、メンタルを強くしてほしいとエールを送った。

▲自著を渡したい相手に堂安律選手と答える長友佑都選手 撮影:黒佐勇/©シンクロナス

サインを欲しい選手は誰?

イベントの終盤には、プレゼント会を実施。くじ引きに当たった人は、サイン入りボールをもらえるという、ひと足早いクリスマスプレゼントにファン・サポーターも大喜び。

当選者の方々は前に出てプレゼントを受け取り、二人に質問をしていくという夢のような時間を過ごした。

そんななかで、お子さんから少し変わった質問が飛び出す。その質問とは「W杯に出ていた選手で誰のサインが欲しいですか?」というもの。

想定外の質問に、長友選手は「王道で申し訳ないんだけど、唯一もらいたいなと思うのは……メッシ!」と回答。今大会で優勝を成し遂げたアルゼンチン代表のエースの名を挙げた。

「メッシのキャリアはすごすぎない!?」と、代表とクラブでこれまで数々のタイトルを獲得してきたメッシに感嘆しながら「人間じゃない……神だね!!」と最大級の賛辞を贈った。

最後は二人で肩を組んで撮影をして、イベントは終了。W杯直後の生の声を聞ける大満足のイベントとなった。

▲本を持って撮影に応じてくれた 撮影:黒佐勇/©シンクロナス