自分を騙してダイエットを成功させる
しかし、そう考えると、例えばダイエットのように「潜在的な欲望に逆らう行為」はいつまで経っても実現できないことになります。
ダイエットのやり方というのは、ちょっと探すだけでも巷にあふれかえっています。どんな食品がいいとか、こんなトレーニングがいいとか、野菜を先に食べるといいとか、夜何時以降は食べない、とか、いろいろありますし、そのどれもそれなりに効果があるのでしょう。
しかし、結局のところは、摂取カロリーを減らせば痩せるんです。ただ、意思の力で食欲を抑え込むことは難しいし、得策ではない。そこで、潜在意識をだます必要があります。
痩せたい場合、まず、痩せていたことのある人はそのころの写真の用意を。もともと太っていて痩せたいと思っている人は写真加工でもして理想の体型の写真に自分の顔を貼り付けて(できたら顔も少し修正して)痩せている自分のヴィジュアルを作ります。
後は「これが本当の自分だ!」と写真のイメージを自分に刷り込んで、この体型をキープするとどんな生活になるのかしっかりイメージしてみてください。モテモテになるかもしれません。かっこいい服を着ているかもしれません。ジムに通って颯爽とトレーニングしている自分がいるかもしれません。野菜中心の食事で仲間に「少食だね」って言われているかもしれません。
写真の中の痩せている自分にリアリティーを持ってください。そうすると、痩せている人の行動パターンになっていきます。それも、当たり前のようにです。
ポジティブな言葉が成功へと導く
また、言葉の持つイメージというのは非常に重要です。「戦争反対!」ということを声高に叫ぶのと、「平和っていいよね」という言葉を使うのでは、他人に与える印象がまるで違うでしょう。言葉は他人に影響を及ぼすのと同じくらい、自分の潜在意識へも強く影響を及ぼします。
だから、「今の自分を否定する」ような「決意」というのは、潜在意識に否定的なイメージを刷り込むだけになります。
「デブは嫌だ」、「だらしない自分を変えたい」……このようなネガティブな言葉は、そのまま潜在意識にネガティブなイメージを植えつけます。そうではなく、
「痩せてる自分は超イケてる」
「朝早く起きて勉強して、新たな知識を身につけてる自分、カッコいい」
というように、ポジティブな言葉でポジティブなイメージを持ってください。
なんなら、そこに欲望が伴うと、尚よしです。例えば、そうして勉強をした自分が、周囲から尊敬されたり、友人から「すごいね!」と言われている様子を思い浮かべてください。やる気が出てきませんか? そうしたら、後はそのイメージへと向かうだけです。
欲望を我慢することでなにかを成し遂げようとするのではなく、欲望が満たされる方向へそれを持っていく。これにより、潜在意識に無理なく「自分の現在の姿」として落とし込むことができます。まさに、「妄想」することが成功の近道となるのです。