2025年2月22日。この日、大学時代の友人とラーメン屋を食べるために10年ぶりに町田駅(東京都町田市)を来訪した。待ち合わせの時間はお昼の1時。ただせっかくの機会なので、学生時代に足しげく通った『箱根そば 町田』で朝食を取るべく到着したのは朝の9時。あいにくコンパクトな店内は満席だったので、時間つぶしに町田の駅を探索する。

『箱根そば』がある北口の地下通路を抜けて、今度は東口出口へ向けて階段を昇ると、そこには依然と変わらぬ町田らしさが残っていた。出口すぐ横の交番と、当時、本を買いあさった老舗書店『久美堂本店』が以前と変わらぬ姿のままで思わず嬉しくなってしまった。ドトールコーヒーで沖縄黒糖ラテを買い、東口の裏道を散歩していると、予期せぬ行列に遭遇する。その行列を見つけてしまったことで、この日の予定は大きく変わることになる。これはある編集部員の1日の備忘録だ。

吸い寄せられるように辿り着いたパチンコホール『PIA町田』

時刻は9時20分。行列にはざっくり150名はいるだろうか。その人の数が数秒ごとに増えていく。その答えは列の先頭の店名にあった。『PIA町田』――以前は見かけたことがなかったので、おそらく2015年以降にできたお店だと推測される。そんなことを考えているうちに列は伸びていく。私も月に3~4回はホールに通うパチンコユーザーなので、ついつい行列に並んでしまった。習慣とは恐ろしいものである。

受け取った抽選券は「173」。「9:30」と明記された抽選開始時間まであと5分ほどしかないが、人の列はまだまだ伸びていく。ついにはお店の壁際では並びきれなくなり、隣接の専用駐車場に誘導されていく。この時点で300人は優に超えているだろうが、自分の目では追い切れなくなってしまった。そもそも町田駅にはJRと小田急線が通っているのに、すぐ横には大型駐車場まであるなんて贅沢な話である。八王子方面や246号線方面から車で通うユーザーも多いことだろう。

▲10秒ごとにどんどん伸びいていく行列の先には『PIA町田』があった

迎えた9時30分からの抽選時間。引いた番号は「81」だった。決して悪くはないが、狙い台を取れるか否かは微妙な番号……という感じで、抽選からオープンまでのワクワクタイムがパチンコを打つなかでいちばん楽しいという説もある。そしていよいよ迎えた10時のオープン時間、一直線に向かったのは2Fスロットコーナーの新台『スマスロ スーパーブラックジャック』(20スロ)。なんとか最後の1台を押さえることができた。振り返れば、抽選券の受け取り、抽選、再整列、入場まで完璧な導線がホールスタッフによって確立されていたのは好印象だ。

▲抽選から着席までノーストレスなのは本当にありがたい

さて、いよいよ『スーパーブラックジャック』を打ち始める。ようやくこの段階で前日の出玉データを見られたのだが、なんと7000枚オーバー! しかも激しい波ではなく、終日、緩やかに右肩上がりである。このスランプグラフは高設定の際たる証であろう。「ということは、今日は低設定に打ち換えか……?」。そんな一抹の不安を払拭すべく、1万円を投資した段階でホール全体を歩く。

開店から30分ほどが経過していたが、2Fのパチスロコーナーはほぼ全台満席。定番の『スマスロ北斗の拳』はもちろん、『ジャグラー』に1台の空きもないのにはビックリである。しかもその客層は老若男女を問わない。「これは期待できるホールだ!」と確信した。

気を取り戻して自分の打っている台に戻ることにしたが、どうも今日は調子が悪い。初当たりはなんといきなり950Gオーバー。その後も投資を重ねるが、昨日とは打って変わって右肩下がりのグラフに……。そんなこんなで、気づけば時計の針は12時50分。抽選まで受けて取った台ではあるが、ここは潔くやめて友人との待ち合わせ場所に向かった。

▲この日の「スーパーブラックジャック」は終日、不機嫌だった……