今回は、梁瀬さんの大切な親友のひとり「ひーちゃん」について。「今度福岡に行くから会おうよ」というひーちゃんの連絡には、続きがありました。
いつもとは少し違う、親友からの連絡
私には「親友」がいる。
本人は「本名で書いていいよ」なんていつものようにケラケラ笑って言っていたけれど、彼女の日常を守っておきたい気持ちと、ほんの少しの照れくささを込めて、ここでは彼女のことを「ひーちゃん」と呼ぶことにする。
そんなひーちゃんから、ある日いつものように連絡が届いた。
「今度福岡に行くから会おうよ」
いつものお誘いに、私もいつものように返信しようとしたが、その日は続きがあった。
「友達と一緒に行くんだけど、その子も一緒でいいかな?」
正直、戸惑った。私は人見知りで、初対面の人とご飯を食べたことなんてない。話を弾ませて仲良くなる自分の姿なんて、到底想像もできない。
だけど、ひーちゃんがわざわざ福岡まで連れてくるほどの人ならと、私は少しの勇気を出して会いに行くことにした。
ひーちゃんの感性が私とそっくりだからだと思う
お店には、私が先に着いた。
約束の時間を過ぎてもまだひーちゃんは現れないけれど、これはよくあることだ。どうせ道に迷っているか、電車に乗り遅れたかのどっちかだろうな。と、特に気に留めることもなくのんびりと待つことにした。
ひーちゃんとは小学校で出会った。いつから「親友」と呼べるほど仲良くなったかは思い出せない。
最初はクラスも違ったのに、不思議なくらい自然に、気づけば当たり前に隣にいた。教室が離れていても、休み時間になればすぐに合流していつも2人で過ごしていた。
どちらかが他の子と遊びの予定を立てたら、そこには当然のように、もう1人もセットで呼ばれる。「2人でひとつ」というのが、私たちにとっても、周りにとっても共通の認識だった。
そんな彼女がどんな人かと聞かれると、説明するのが少し難しい。
きっと、ひーちゃんの感性が私とそっくりだからだと思う。自分自身のことを詳しく説明するのが難しいように、私にとってひーちゃんはそれくらい自分に近い存在なのだ。
唯一、決定的に違うところを挙げるなら、それは彼女が底抜けにポジティブだということ。
何事も悪い方向に考えすぎてしまう私に対して、彼女は良い意味で「まあいいや」と笑い飛ばせる楽観的な強さを持っている。自分にはない視点を魅せてくれる彼女の隣は驚くほど居心地が良かった。


梁瀬 鈴雅







