ST中のデモ出しは必須条件&そのタイミングがすべて!

てつ:あと、ボクはこれ、ずっと言ってたんですけど、『ユニコーン』とか『牙狼』が速すぎたから、それにちょっと疲れちゃってる人には最高なんですよね。ゆったりとSTを打ってると、「あ〜、パチンコ打ってるな」って思いますもん。谷村センセはST中はどうやって打ってるんですか?

谷村 :(いきなり立ち上がって)よくぞ聞いてくれました!

てつ :(小声で)しまった! 

谷村:え!?

てつ :……いや、待ってましたって。

谷村:そうですか、ではタップリとお聞かせしましょう。まず、ST中のデモ出しは必須条件です。ホントにイケてる台は、放っておいても勝手に当たって連チャンしてくれるので、デモ出しする間も与えてくれませんが、「こりゃ、STをスルーするな」と感じるのは、青使徒襲来ロゴフラッシュのガセが頻発したり、マヤ使徒予告のガセです。

ST中については保留変化が大切で、“キュロピピ”と変化して緑や赤になるとドキドキしますよね。インパクトフラッシュが鳴りまくる爆裂台なら10〜14連が多く、一撃で1万発〜1万5千発の経験者は珍しくありません。

▲調子がいい台は10連越えも珍しくない

てつ :(てつは意識を異世界に飛ばしているようだ)

谷村:ST中は人それぞれで、台を休ませたりする方も多くて、その休ませ方も様々です。その詳細をのぞいてみると、163回のSTの真ん中80回前後で一度は休ませる方が圧倒的に多くて、この行動は「過去のエヴァ史上でいちばん甘かった」と言われているSTタイプの甘い経験が定着させたものですね。聞いてますか?

てつ :(てつは無意識に「かゆい、うま」と言っている)

谷村 :(気にも留めず)デモ出しのコツですが、ハンドルから手を放してからエヴァのムービーが流れ始め、最終号機が咆哮。そして『Bisty』のメーカー名が出るや否やのタイミングで、ハンドルを握って打ち出し再開です。「これで当たらなきゃしょうがない」くらいの覚悟で挑んでください。わかりましたか?

てつ :(返事がない。ただの屍のようだ)

谷村:半分でデモ出しする方も、3回に区切ってデモ出しする方も、見極めるべきはST中の演出です。絶望的なラスト付近でよく引き戻すタイプか、保留連がよく発生し、早い回転数でガンガン当たっちゃう好調台もあるので、そんなSTは「最初から打ちっぱなし」でOKです。まさに自分の意思が少しでも台に通じた喜びで、同じ連チャンでも、プレー後の充実感が違いますよ。どうでしたか?

てつ :(メイクの上からでもわかるぐらい衰弱しながら)アリガトウゴザイマス。あの、急に子どもの顔が見たくなったんで、もう帰っていいですか。

谷村 :(無視して)今や「デモ出し」は常識と化していて、「タイミングがすべて」のパチンコの真の姿に適した打ち方です。これこそが「パチンコは座った時がいちばん当たりやすい」と感じて、“お座り一発”で勝ち続けきたドンキホーテの実感です。誰に何を言われようと、勝ててるんだから仕方ありません。中国の論語の一説に「只怕有心人」という言葉が……(以下、本当に1時間以上、続く)。

てつ :(土下座しながら)すいません、もう勘弁してつかぁさい。


プロフィール
谷村ひとし(たにむら・ひとし)
1953年9月13日生まれ。福岡県北九州市出身。高校卒業後の1972年に、漫画家・影丸譲也氏のアシスタントに。1978年に講談社新人賞、1979年に手塚賞を受賞し独立。同年、週刊少年ジャンプにて『ショーアップ・ハイスクール』でデビュー。その後、数々の作品を経て、1995年に週刊モーニングにて『パチンコドンキホーテ』の連載がスタート。これまでの常識を覆す自らの立ち回りを描いた作品は、読者の高い評価を得て大ブレーク。現在に至るまで意欲的に数多くのパチンコを題材とした作品を発表し続ける。その状況下でもホールにおける実践を続け、パチンコを始めてからプラス収支はついに1億円を突破した。また新書『負けないパチンコ学』シリーズがベストセラーとなるなど、鋭意的に活動の幅を広げている。
プロフィール
てつ
パチンコ・パチスロ業界を盛り上げようという集団『1GAME(ワンゲーム)』の代表。スロットメーカーの開発部勤務などを経てYouTubeチャンネルを開設。自身が出演する『妖回胴中記』は、1動画あたりの月間平均再生数は50万を超え、そのチャンネル登録者数は約70万人に迫る。X(@tetsu0722)でもさまざまな情報を発信し、16万人超えのフォロワー数を誇る。また、初の著書『パチスロ馬鹿が動画配信を始めたら再生回数が1億回を超えました』(ワニブックス)がAmazon書籍ランキング総合1を獲得。さらに、自身が運営するオンラインサロン『遊び人ギルド』では、メンバーとの交流を深めながら、ボランティアやチャリティにも力を入れたことが評価され、DMM ONLINE SALON AWARD2020「オンライン大賞」を受賞するなど、その活動の幅をさらに広げている。