HKT48のメンバーが純文学作品の朗読に挑戦した『THE FIRST 音読』。今回の企画に参加した10名が一夜ずつ朗読をした『夢十夜』(著:夏目漱石)を石橋颯さんに聴いていただきました。メンバー同士だからこそ分かる魅力、朗読を聴いてはじめて感じたことなど、たっぷり語ってくれました。

▲石橋颯がメンバーが朗読した『夢十夜』の魅力を語る!

10人分語らせてください!

――今回はHKT48のメンバーが朗読に挑戦する『THE FIRST音読』の魅力をたくさんの方に知っていただくため第三弾の『夢十夜』を全編、石橋颯さんに聴いていただきました。その感想をお聞きしたいんですが、どうしましょうか? 印象に残った声とか、そういった感じでピックアップしていきますか?

石橋颯(以下、石橋):いや、全部聴きましたし、10人分を語らせてください!

――おおっ! これは完全保存版の『THE FIRST音読』のガイドブックになりそうですね。10人分も語彙がもつのか、石橋さんの普段の天然な言動を考えると不安もありますが……では、第一夜から順にお話ししていただきましょう。まずは豊永阿紀さん。

石橋:阿紀ちゃんはもうひとこと目から圧倒的! 最初のフレーズで物語の中にスーッと入っていけました。すごく聞き取りやすいスピード感だし、元からおしゃべりがすごく上手だから、それが今回の企画ですごく活かされているなぁ〜って思いました。

――本当にすばらしい表現力ですよね。さすがにびっくりしました?

石橋:いや、絶対にうまいだろうなって思っていたから、びっくりはしなかったんですけど、ひとりで聴いていたら、もう笑っちゃうぐらい上手で「本職?」って(笑)。難しい言葉もたくさん出てくるんですけど、まったく言わされている感がなくて、すごく言いなれているように聴こえて。だから、難しい言葉を難しく感じないというか、本当に自然に耳に入ってくるんですよ。さすがでした!

――続いて第二夜を担当したのは、栗原紗英さんです。

石橋:紗英ちゃんは普段のしゃべり方がホワホワしているじゃないですか? でも、この朗読ではホワホワ感がまったくないんですよ。いつもの紗英ちゃんより、しっかりと朗読しているんですよね。いい意味でホワホワしていない!

――そのあたりは意識して読んでいるんでしょうね。とてもやさしいボイスなので、本当に耳から恋をしちゃいそうです。

石橋:普段、紗英ちゃんの口からは絶対に出ないだろうなっていう言葉がたくさんあったんですけど、強弱のつけ方とかが上手なんでしょうね、違和感がまったくないんです。ここでしか聴けない紗英ちゃんの言葉がたくさんあるので、推しの方には絶対に聴いてもらいたいです。

――第三夜は大庭凜咲さんが担当してくれました。

石橋:ものすごく優しい声で聴きやすいなぁ〜って思ったんですけど、それは声だけじゃないって気づいて。読み方にまったくクセがないんですよ! 声の強弱とかで聴きやすくしているんじゃなくて、本当にクセがないから自然に耳に入ってきてくれるんです。

――先ほどの栗原さんと同じで、大庭さんも普段のしゃべりはめちゃくちゃホワホワしているじゃないですか? そのギャップも面白いですし、この企画に立候補してくれた時点で、いったいどんなことになるんだろう、とこちら側もワクワクしていました。

石橋:声に性格が出るってよくいいますけど、りちゃきの声からはやさしくてまっすぐな子なんだろうなってすごく伝わってくるんですよ。りちゃきは歌声もすごくやさしいので、この朗読でりちゃきの声が気になったら、今度はぜひ歌っているところを見に来てください。りちゃきのいいところがさらに伝わると思います。

――第四夜は、この企画のティザー映像のメインを務めた龍頭綺音さんです。

石橋:も〜う! かわいすぎた!! 最初に「第四夜」って言ってから「龍頭綺音」って言うまで、ほんの少しだけ間があるんですけど、その数秒間でもう愛おしさがいっぱいになっちゃって!

――朗読の解説で、まさか行間の空白時間を語りだすとは! でも、実際に聴いていただければ石橋さんがなぜこんなに昂っているのか、きっとわかると思います。尊い!

石橋:“大丈夫? ちゃんと読める?”って心配にもなったけど、読み始めたら普通に上手でした! おじいさんが出てくるお話なんですけど、ちゃんとおじいさんの言葉はそれがわかるように読んでいるし、なんかもう聴いていて心が浄化された! 気がついたら、私、朗読を聴きながら、すごくニヤけてました(笑)。そういう幸せな気持ちにさせてくれるのも才能だと思うし、もうね、天才的ですよ!!!

〇【THE FIRST 音読】HKT48・龍頭綺音 ティザー映像

――第五夜は秋吉優花さんが担当してくださいました。

石橋:いちばん意外でした。秋吉さんって、歌っているときはハスキーボイスじゃないですか? でも、朗読になると全然、違う声で「えっ?」ってなりました。アイドルのときとは違う声なんだって。

――秋吉さんは2期生なので、もうHKT48に加入してから13年近くが経ちます。それだけのキャリアがあるのに、同じメンバーでも聞いたことがない声をはじめて知ることができる、というのもこの企画の醍醐味ですよね。

石橋:最初はびっくりしましたけど、ものすごく安定感があるので、すごく聴きやすくって、いつのまにか「あっ、いい!」って感覚に変わりました。本当にみんなそれぞれに聴きどころがあるので、全員分、聴いてもらいたいですね。