昼ごはんのおすすめはレバニラ定食!

続いては昼食です。先に結論から言いましょう。昼ごはんは「レバニラ定食」に決まりです。ただし、それと一緒に食物繊維を摂ることを心掛けましょう。

その理由は「時間栄養学」の観点から説明できます。時間栄養学では、一日の時間帯によって、人間の身体は栄養の吸収率が違うことを教えてくれます。

  • 朝食:NaCl(塩分)を控えること(鉄分を摂る、薄味にする)
  • 昼食:ビタミンB12を含む食品を摂る(レバー、あん肝、海苔、貝類)
  • 夕食:塩分制限はちょっとゆるく(カロリー制限は厳しく。カルシウムを摂る)

時間栄養学に従えば、塩分を同じ量摂取したとしても、朝は身体に吸収しやすく、夜は吸収しづらいということですから、塩分制限のある人――高血圧や腎臓に病気を持っている人たちは、塩分を摂るならば、夜であればちょっと味を濃くしても深刻な問題ではありません。その代わり、朝は塩分を控えなくてはいけないわけです。

都合の良いことに、朝というのは味覚が一番敏感な時間帯ですから、朝は塩分を控えても十分に素材の味を感じることができるでしょう。しかも、朝は鉄分の吸収がすごくいいので、アサリやシジミの味噌汁を付ければいうことなしです。

さて、肝心のお昼ごはんですが、お昼はビタミンB12の吸収に優れているのが特長です。ビタミンB12には血液を作る作用があります。つまり、身体の中で栄養を運んでくれるトラックをいっぱい作るようなものなので、多いに越したことはありません。

そう考えると、ビタミンB12が豊富に含まれているレバーと、繊維質が多いニラを組み合わせた「レバニラ炒め」がお昼ごはんには最強です

質のいい睡眠に必要なホルモンにセロトニンがあります。この原料はトリプトファンという必須アミノ酸で、これは肉類や赤身の魚、大豆製品、乳製品の中に豊富に含まれています。

トリプトファンをいっぱい吸収する簡単な方法は、豚肉を唐辛子とニンニクで炒めて食べることでした。ビタミンB12には、トリプトファンの吸収を促進する作用があります。「昼にレバニラ炒め」というのも、トリプトファンがいっぱい吸収されるという利点もあるのです。

▲「レバニラ炒め」がお昼ごはんには最強 イメージ:PIXTA

それをよく噛んで食べてから適度な運動をすると、セロトニンがいっぱいたまり、それが夜にメラトニンに換わっていい睡眠が得られるというわけです。

暑い時こそ、あっさりしたソーメンではなく、放射冷却を考えても辛いレバニラ炒めや辛いラーメンを食べるべきです。唐辛子やニンニク、豚肉が入っているものを食べて、身体のバランスを取らなければいけません。これは、睡眠にもいい食事の例と言えます。やや脱線しましたので、話を戻しましょう。

何度も言ってきたように、何事もバランスが大切なので、朝は焼魚定食、昼はレバニラ炒め定食を毎日食べろとは言いませんが、基本的な考え方は伝わったでしょうか。脂にそれほど神経質になることはありません。食べたければ食べればいいのです。