クモの巣の中にミツバチを入れる併せ技も

視点2>

ミツバチ型:お客様を訪問して商品・サービスを売るビジネスモデル
クモの巣型:店舗をかまえてお客様を待つビジネスモデル

武蔵野のダスキン事業部は、ミツバチ型です。会社からミツバチがお客様のところへ飛んで行って、蜜を集めてきます。

飲食店やホテルなどはクモの巣型。クモの巣を張ってお客様が来るのを待ちます。クモの巣型の場合、リピーターを飽きさせないために、利益を未来に投資して(設備投資をして)、店舗や施設を刷新する必要があります。

ハウステンボスやディズニーランド、旭山動物園にリピーターが集まるのは、定期的にアトラクションを新設しているからです。

現地見学会は、武蔵野の本社・支店を参加者に公開し、ベンチマーキングしていただくクモの巣型のセミナーです(これまでに4万人以上が視察、累計で16億円以上の売上)。

▲クモの巣の中にミツバチを入れる併せ技も イメージ:PIXTA

現地見学会にリピーターが多いのは、武蔵野が新しい仕組み、設備、システムを積極的に導入し、常に変化・進化・更新をしているからです。

クモの巣作戦の中に、ミツバチ作戦を取り入れて「併せ技」にすると、さらに効率的です。

自社の事業が、鉄砲を売るビジネスモデルなのか、それとも弾を売るビジネスモデルなのか。自社の事業が「ミツバチ型」に適しているのか、それとも「クモの巣型」に適しているのか。

社長は、ビジネスモデルを見誤ってはいけない。自社にふさわしい事業内容を見極めてリソースを集中させる。それができなければ、どれほど頑張っても利益を上げることはできません。

※本記事は、小山昇:著『できるリーダーは失敗が9割 自分史上最高の営業利益を手に入れる「仕事」の極意』(マガジンハウス:刊)より一部を抜粋編集したものです。