TokyoFMのラジオ番組「スナックラジオ」などで、リリー・フランキーに引けを取らない軽妙なトークを見せているBABI。SNSを見ても、“絵描き”“写真家”とだけ書いてあり、その実態はつかめない。そこで今回、ニュースクランチでは彼女の半生や、業界に入るきっかけになった意外な人物のひと言、リリー・フランキーやZEEBRAなどとの交流、更に年下との付き合いに悩む年配サラリーマンへのアドバイスなど、彼女の魅力が充分に詰まったインタビューを行いました!
子どもの頃のあだ名は山賊!?
――BABIさん、生まれは代官山とお聞きしたんですが、幼少期はどういうお子さんだったんですか?
BABI 見た目はギャルでした。でも、大人になってから幼なじみに会って、小さい頃の話を聞くと、ギャルでもヤンキーでもオタクでもなく、陰で山賊って言われてたらしいです(笑)。
――山賊!?(笑) たしかに代官山ですけど、山賊ってすごいですね(笑)。
BABI 先生もヤンキーならヤンキー、ギャルならギャルの叱り方があると思うんですけど、どれでもないから扱いにくかったと思います。小学生のときに、ジャングルジムの一番上にのぼって、通りかかる先生全員にメガホンで文句を言ってたんです。
――山賊でもあり、活動家でもあったわけですね(笑)。
BABI そんなメッセージ性が強いわけでもなく、まだ子どもだったからボキャブラリーもなくて、「このたぬきリス!」って意味不明な造語で野次ったりとか(笑)。
――可愛らしい(笑)。お話を聞くと、幼少期から多感だったんじゃないかと思うんですけど、その頃で強く記憶に残っていることってありますか?
BABI そうですね、中学が女子校だったんですけど、4人くらいの仲がいいグループがあって、その中の1人がすごく巨乳だったんですね。その子は胸が大きいことがずっとコンプレックスで、男子からは「おっぱい」って酷いあだ名をつけられたらしいんです。それが嫌で、夕食のときに両親にそのことを伝えたら、父親から「まあ、それが役に立つ日も来るから」って言われたんですって。なんかわからないけど「うわ、キモっ」って思って母親を見たら、母親も巨乳で、そこでいろいろ悟って父親が無理になった、って話をしてて。
――なるほど、思春期の子にしてはかなり繊細な話だし、レベルの高い話をされてますね……。
BABI それを聞いて、私はそんな経験あったっけ、って思い出したときに、小さい頃は肌が弱くて、バリバリ掻きむしっちゃってたんです。私はお父さんと二人暮らしだったんですけど、「そんなに掻いたら肌が傷つきますよ」って言いながら、いつも薬を塗ってくれてたんです。
――いい話!
BABI 今にして思うと、私にはお母さんがいなかったので、お父さんがひとりで父と母、二役やってくれてたんだな、って。あ、それこそ私は小さい頃から絵を描くのが好きで、幼稚園のときに絵の宿題を出されたんです。「自分の好きなものを描きましょう」って。そこで私がずっとがキレイだと思ってた、父親所有のエッチな本を絵に描いたんです。
――(笑)すごい!
BABI 日本のものから海外のものまでオールジャンル取り揃えていて、それを一生懸命描いて提出したら、親子ともども呼び出しを食らって(笑)。「何考えてるんですか!」って。
――それはそうでしょうね(笑)。
BABI その帰り道、お父さんが怒ってるから、呼び出されたことを怒ってるのかと思ってたら「女性の裸の描き方はああじゃない」って言い出して(笑)。
――まさかの作品へのダメだし!(笑)
BABI 今考えると、あのときの行為じゃなくて、作品に対するダメ出しをしてくれたのは、すごく自分の中で大きかったなって思います。
――そこで頭ごなしに怒ってたら、絵に対する興味自体なくなってたかもしれないですしね。
BABI そうですね。そこはすごく感謝しています。
――BABIさんはお写真も撮られてますよね。
BABI 写真の上から絵を書いたりするので、カメラマンの方からはすごく邪道って言われたりするんですけど、私の場合は撮りたいから撮る、というより、こういうものを作りたいから素材として撮るという感じなんです。絵の具を買っておく感覚と近いかもしれないです。