「負けられない戦いがある」はサッカーワールドカップ、侍ジャパンのコピーですが、社長の場合「避けられないギャンブルが3つある」と武蔵野の小山昇社長は説きます。その1つが「どの事業をするか」です。皆さんは、自社に適した事業を、適したやり方で、されていますか?
経営こそ最大のギャンブルである
パチンコや競馬を筆頭に「ギャンブル」というと、世間的にはイメージが良くありません。しかし私は、会社経営も本質的にはギャンブルと同じだと考えています。
【経営とギャンブルの共通点】
- 状況をつぶさに観察する
- 相対評価と絶対評価を組み合わせる
- 仮説を立てて検証する
- PDCAサイクルを回して勝率、確度、精度を高める
- 人間の心理を本質的に見抜く
- 儲けることより「勝つこと」を重視する
- 全勝はありえない(失敗、敗戦の中から学ぶ)
社長をする以上、絶対に避けて通れないギャンブルが「3つ」あります。3つのギャンブルの勝敗いかんで、会社の業績は大きく変わります。
【社長の3大ギャンブル】
- どの事業をするか(事業内容)
- 誰を採用するか(採用)
- 誰をどこに配属するか(人事)
鉄砲を売るのか、弾を売るのか
私は次の2つの視点を持って、武蔵野の事業モデルを構築しています。
<視点1>:一発勝負型か、リピート型か
<視点2>:ミツバチ型か、クモの巣型か
<視点1>
一発勝負型・・・単価は高いが、次の購買につながりにくい。「鉄砲」を売るビジネスモデル
リピート型・・・単価は安いが、同じお客様に、同じ商品を、定期的に繰り返し販売できる。「弾」を売るビジネスモデル(武蔵野のビジネスモデルはリピート型)
「鉄砲」は高額で売れると儲けは大きい。しかし、何度も買い換える商材ではないため、同じお客様から利益を頻繁に積み上げていくのは難しい。鉄砲で利益を上げるには、新規顧客を獲得し続ける必要があり、経営が安定しにくい。
一方で「弾」は消耗品です。鉄砲を買った人は必ず弾を使い、鉄砲を利用し続ける限り補充します。したがって、単価は安くても安定的に利益を生むことが可能です。
ダスキン事業も経営サポート事業も、リピート型のビジネスモデルです。わが社が開催するセミナーは単発ではなく、リピート受講をうながす設計になっています。
「経営企画書」は、毎年つくり直すから「経営計画実践セミナー」「経営計画書の作り方作成支援合宿」といったセミナーを用意しておけば、セミナーが「弾」となってリピート顧客を獲得できます。
また、内定者や新卒者向けのセミナーをカリキュラム化しておけば(内定者実践塾)、新卒採用や定期採用をする企業に、毎年提供することができます。