「なぜかボーっとしてしまう」「集中力が続かない」という仕事のパフォーマンスダウンは、身体に残った疲れに直結しています。そういった状態では、脳を働かせるクリエイティブな仕事に支障がでてしまうことになります。トップアスリートのトレーナーを務める木村匡宏氏と田邊大吾氏は、凝り固まってしまった疲れた身体は“歩くこと”で、ベストパフォーマンスを出せるように改善できるといいます。
※本記事は、木村匡宏/田邊大吾:著『24時間疲れない!最強の身体づくり』(ワニブックス:刊)より一部を抜粋編集したものです。
歩くことでクリエイティブ思考はアップする
「脳を働かせたいのであればウォーキングしなさい」という研究成果があるのをご存じでしょうか。
2014年4月に米国心理学会誌に掲載された論文であり、発表したのは米カリフォルニア州サンタクララ大学のマリリィ・オプァツォ氏です。
発表内容を要約すると、
- 屋内のランニングマシン上をウォーキング
- 屋外でウォーキング
- 屋内で椅子に座る
- 屋外で車椅子に乗り、押してもらって移動する
という4種類の動作をしながら、クリエイティブな能力が必要な作業をするという実験です。
結果は、2.の屋外でウォーキングしているときが、もっともクリエイティブな思考ができました。数値化すると、3.の屋内で椅子に座ったときに比べ181%になったというから驚きです。
ちなみに、もっとも効果が高かったのが2.の屋外でのウォーキングでしたが、ランニングマシンや部屋の中を歩き回るだけでも、効果があったとのことです。ほかにもウォーキングしたグループと、椅子に座っているグループで思考力をはかる実験をしたところ、やはりウォーキングをしたグループの方が成績がよかったのだそうです。
ウォーキングをすると、脳のパフォーマンスが向上することまで証明されているのですから、これはもうやらない手はありませんよね。