『ガリガリ君』はこうして大ロングセラー商品になった! 愛される商品になるためには欠かせないネーミング。国民的ロングセラーアイス『ガリガリ君』の開発者であり、育ての親でもある鈴木政次氏がネーミングの大切さを語ります。商品開発の担当者や、モノ作りを目指す若い人のヒントにしてほしい究極の仕事術。
※本記事は、鈴木政次:著『スーさんの「ガリガリ君」ヒット術』(ワニブックス刊)より、一部を抜粋編集したものです。
ネーミングは7文字以内がベスト
ヒット商品の鍵を握るのはネーミングです。ポイントは「なるべく短く作ること」と「形容詞や一般名詞を使わないこと」です。
短く作ったほうがいいのは、口コミがしやすいからです。長いと、覚えられませんし、覚えられなければ、口コミで人に伝わっていきません。
2016年当時、赤城乳業で柱となっているのは次の5つの商品群でした。
- 『ガリガリ君』
- 『ガツン、とみかん』
- 『旨ミルク』
- 『ドルチェ Time』
- 他社とのコラボ商品
5番目は別として、どれも商品名が短い。『ガリガリ君』は5文字(6音)、『ガツン、とみかん』は「、」を除けば7文字です。私が初期に開発した『BLACK』で5文字でした。
商品のネーミングは経験上、7文字以内がベストだと思っています。
「形容詞や一般名詞を使わない」ほうがいい理由は、まねをされないためです。商標登録が基本的にできません。
私が入社当時に開発した『BLACK』というアイスも形容詞でした。『スーパーソフト』は、なおさらです。『BLACK』を出してすぐに、他社から似た名前の商品が販売された苦い経験があります。