チャレンジを生み出す「Swing the bat!」というマルハンの精神
――チャレンジ精神が産み出す新しいエンタメの在り方ですね。チャレンジに対して寛容な会社で羨ましいです。
石橋店長 チャレンジに寛容というより、お客様のためにチャレンジしないと怒られるという会社です。社長(韓裕=ハン・ユウ氏)はいつも「Swing the bat!(バットを振れ!)」と言っています。
もちろん、なんでもかんでも振ればいいというものではないのですけれども、やっぱりチャレンジすると評価される風土はうちの会社にはあると思います。失敗してもいいからやってみようというのは、仕事をやりやすいですね。やりやすい中ではありますが、なんば新館はお客様も多いですし、西日本の中心で「これがマルハンだぞ」というのを発信していく必要があり、もっともっといろんなことに取り組んでいかないといけないお店だと思っています。
――昨今の日本社会においては、ダイバーシティへの取り組みが欠かせませんが、〝多様性の享受〟にはどのような形で挑戦されていますか?
石橋店長 マルハンではダイバーシティへの取り組みにも積極的に取り組んでおりまして、3月にはなんば新館を「ダイバーシティ店舗(女性活躍推進店舗)」として打ち出す予定になっています。現在のところ、『梅田店』が西日本の中では唯一の「ダイバーシティ店舗」ですが、「多様性の享受」の実践として、まずは〝女性の力〟をどんどん活用していく、力を発揮していける場にしていくということです。
大切なのは「女性のスタッフが多い」ということだけではないのですが、かつては肉体労働という側面が強く、パチンコ業界はどうしても男性社会でした。これから日本の人口もどんどん減っていく中で、「働き方改革」を進めます。また、イノベーションを生み出すのに男性だけの力で厳しいというところで、(『マルハンなんば新館』の)予定としてはマネージャーの2名が女性になり、スタッフも女性正社員の比率を40%以上に高めていきます。
――外国労働者や障がい者の雇用についてはいかがでしょうか?
石橋店長 外国人については法的な制約もあり難しいのですが、障がい者雇用も清掃などを中心に積極的に行っていきます。会社としても、女性でも障害をお持ちの方でも働きやすいよう、ダイバーシティ店舗を柱に多様性の実現を促進しています。
これまでのパチンコ店であれば、ほぼ8割から9割が男性社員でした。女性はカウンターに入るだけで、マネージャーや店長になるというケースはほぼありませんでした。今では全国で女性の店長が3名いて、マネージャーも70~80名くらいでしょうか。まずは5%の目標に向けてどんどん増えています。
いろんな考え方やいろんな意見を持って、年齢を問わず、タバコを吸う人も吸わない人も、男性も女性も、障害を持っていても働ける――お客様に対しても、店の中に対しても、そういう意識を持って取り組んでいるというところです。
――女性のスタッフの方ならではのお仕事を教えてください。
石橋店長 これまでは女性といえば、カウンター(お客様対応)というのが主な役割でした。今では女性ならではのセンスも活かした上で、接客や環境づくりなどそれぞれの能力をフルに生かして、マネージャーにも店長にもなって、マルハンの可能性を広げていく……そういった推進は全社を挙げてやっています。
ですから、そこに対する障壁というのは、社内に関してはまったく感じませんし、むしろ上も「どんどんやってくれ」という雰囲気です。あと、出玉交換時の景品セレクトについてはなんば新館では女性スタッフが基本メインで行っています。
クリスマスはこういう風にやりたいであるとか、エリアで賞品コンテストなどもやっていますので、お店ごとに賞品選定を競ったりという取り組みも行っています。その成果もあって、バラエティに富んだラインナップになっています。
――昔のパチンコ店の景品だと、「タバコorカップラーメン」という時代もありました(笑)。なんば新館さんの豊富な景品の品ぞろえを見て納得しました!
当初は2回のレポートでまとめる予定でしたが、石橋店長、そしてマルハンさんの取り組みが非常に興味深く、前編・中編・後編に分けてお届けすることしました。次回は石橋店長の〝パチンコ愛〟〝パチスロ愛〟、さらには『マルハンなんば新館』の気になる〝お客様への還元〟についても踏み込んで聞いていきます!
[プロフィール]
石橋美紀彦(いしばし・みきひこ)
1978年8月2日生まれ。2001年『マルハン』入社。伊川谷店(神戸市西区、閉店済)、天理店、橿原南店(以上奈良)、水走店、きずり店、水走店(2回目) 、摂津ライト館(店長昇進)、茨木店、大東店、原山台店(全て大阪府)の勤務を経て、2016年8月11日に『マルハンなんば新館』の店長に就任。
お客様へのモットーは「パチンコスロットの楽しさを伝えたい」。 自分へのモットーは「生まれた時、あなたは泣いていて、周りの人は笑っていた。 あなたが死ぬとき、あなたは笑って、周りの人が泣いている。 そんな人生を送りなさい」