初の著書『寝苦しい夜の猫』(扶桑社:刊)を出版し、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのかまいたち・山内健司さん。独創的な世界観と計算されたネタを生み出す大人気コンビ・かまいたちのボケ担当で、最も勢いのある芸人と言っても過言ではないだろう。そんな山内さんのYouTube活動や注目している若手芸人などについてお聞きしました。

※編集部より:今回の取材は「三密」を徹底的に避けて行いました。 

いかに怠けるかが勝負ちゃうの? と思っていた

――いろいろなアルバイトをされていた、というお話も面白かったです。芸人になってなかったらどんな職業に就いてると思いますか?

山内 先生、教職はしていた可能性ありますね。どんな職業でも適応できそうなんですが、でもやっぱり怠けようとする根本的な性格がある。「でも、これせんでええやん」と思ったり、いかに怠けるかが勝負ちゃうの? と思っていたタイプ。何で働くの? って思うから、空き時間とか、店が暇になったときに、自分から掃除しにいくやつが信じられなくて。

あと、普通の会社に入っていたら、経費とかを横領しそうですね(笑)。ここをこうしたら自分の金になるんちゃうんか、うまいことやって横領するタイプだと思うので、芸人でよかったなって思いますね(笑)。

▲自身を「横領しそう」と語る山内さん

――この本では、スロットとか仮想通貨とか「ギャンブル」的なことにも触れていますが、ギャンブルについては、どんな考え方ですか?

山内 ビビったら負けだ、というのはめっちゃ思っています。芸人という職業はギャンブルやとかよく言われるんですけど、途中でハッと冷静になって、恐くなってしまう芸人はいっぱいいると思うんですね。このまま50歳を迎えてどうすんの? ちょっと待って……とかなると思うんですけど、前だけ向いてひたすら突き進んでいかないと負け。ビビるなら早くビビって、早く損切りして撤退したほうがいい。ビビりながらダラダラしているのが一番、恐ろしいですね。

――今、ハマっているギャンブルは?

山内 断トツで競馬ですね。とんでもなく負けているんですけど。それまで毎月コンスタントに30~40万とか負けてたのが、去年の8月に1000万ぐらいプラスになったんですよ、その月だけ。三連単を8400円分買ってたうちの1つが当たって100円が670万ぐらいになって、そこから連続で150万ぐらいのがパンッパンッて当たったんですね。

それでそこから余計に「うおー!」ってなって、勝ちたいというよりも次は1000万越えの払い戻しをしたい、というモチベーションになっていった。1000万を1日で払い戻せるような馬券とりたいなとなったら、1点に絞って1万とか賭けだして、絞っている分、当たらなくなる。今、その当たらない時期みたいな。