「早くMVを作って!」とアピールした市川優月の真意

▲新曲を発表するたびに、あらたな表情やダンスパフォーマンスで魅了してくれる

11月に発表された『MICHI』もそうだったが、今までのアメフラっシにはなかったサウンド。特に今回の『BAD GIRL』はかわいいやキュートより、ひたすらカッコいいに振りきった印象。ブルーを基調とした新衣装がさらに大人っぽさを強調してくれる。

すでにMVが公開されているので、ぜひチェックしていただきたいが、すでに発表されている『メタモルフォーズ』『MICHI』と連続でMV(Music Video)を見ていただければ、アメフラっシの現在地と、その変幻自在ぶりが一目瞭然だ!

〇アメフラっシ ‛ メタモルフォーズ ’ Music Video[YouTube]
〇アメフラっシ ‛ MICHI ’ Music Video[YouTube]
〇アメフラっシ ‛ BAD GIRL ’ Music Video[YouTube]

純白の衣装からスタートする『メタモルフォーズ』から、とにかくポップな『MICHI』へと変化し(アメリカンダイナーでの撮影は、彼女たちも出演した『AYAKA NATION 2017』のステージとダブって見える)、クールな『BAD GIRL』へと移っていく。とてもわずか数か月のあいだにリリースされたものとは思えない振り幅である。

この連載でも市川優月が「MV1本でアイドルの運命は変わる!」と熱弁していたが、ここであれこれ書くよりも、3本のMVを見てもらえれば彼女たちの魅力は歌声だけでなくビジュアルでもストレートに伝わる。そのことをアイドル好きとしてわかっていたから市川優月は4人体制がスタートしたときから、一貫して「早くMVを作ってもらいたい」とアピールしてきた。

こんなにも色合いの違う3曲を3月21日のライブでは、おそらくイッキに見ることができる。もうひとことでは説明のつかない、とにかく会場で見ることがてっとり早いライブになることは確定しているようなものだ。

(余談だが、この連載が昨年の2月にスタートしたときには、直近のスケジュールぐらいしか貼るものがなく、編集部は苦労したと思う。だがいまやMVやイベント&ライブとインフォメーションはとても充実している。そんなところからも彼女たちの躍進ぶりが伝わってくるのだ)

そして、この日はもう1曲『Staring at You』が、作曲した藤田卓也さんのピアノ演奏で披露された。じつはまだ編曲も振り入れも終わっておらず、ピアノ一本での歌唱は、ある意味でプロトタイプといってもいいレアなバージョン。当然のことながら、この試演を経て、3月21日にはパーフェクトな形で披露されることになるはずだ。

最後には「新曲を覚えてください」とばかりにもう一度『MICHI』と『BAD GIRL』を歌って第一部は終了。試演会という響きからは「おためし」感がにじみ出ていたが、この2曲の重複を含めて、全9曲のライブは「おためし」の域を超えていた。いや、彼女たちには「おためし」という意識がなく、真剣に取り組んだからこその結果なのだろう。

▲非常に贅沢な演出に感じたが、実は編曲も終わっていないなかで歌い切ったのだ