誰もが不安を抱えていた2020年においても、自己鍛錬を怠ることなく、また夢へと一歩近づいたアメフラっシ。そんななかで、とびきりの希望といずこから来る不安が同居しているのが愛来である。昨年末には「濃厚接触者かもしれない」という事態にも遭遇した彼女だが、その時、なにを感じてなにを考えたのか――すべてはZepp Hanedaとその先の夢へとつながっている!

突然の「活動自粛」への不安を吐露した愛来の胸の内

▲本人はいたって元気いっぱいだったからこそ、愛来の不安は大きくなった

2021年はお正月からコロナ禍が再度、日本列島を直撃する、という波乱の幕開けとなった。メンバーへの取材は2020年の年末に収録しているのだが、あの時点ではみんな、明るい未来だけを見つめていた。

もちろん、なにが起こるかわからないことは理解していたけれど、いくらなんでも2020年4月と同じ状況にいきなり戻ってしまうとは……。正直、12月29日の『アメフラっシ大感謝祭2020』の時点では、そんなことは考えもしなかった。

ただ、そういった状況にすでに巻き込まれていたのが愛来だった。いささかややこしい話だが、昨年12月12日に仕事で一緒になった方のなかから「新型コロナウイルスの陽性反応が出た」ことが12月14日に判明。その連絡が保健所からあったため、この日から当面、活動を休止することになったのだ。

つまり「濃厚接触者かもしれない」ので念のために活動を自粛する、ということである。3日後に「濃厚接触者に該当しない」と保健所が判断し、本人もPCR検査を受けた結果、陰性だったので12月18日から仕事に復帰した。

わずか4日間の活動休止。だが、この4日間にはライブイベントへの出演があり、1stフォトブック『With』の発売記念オンライントークイベントもあった。もともと4人で参加するはずだった仕事を急きょ、愛来以外の3人で務めることになったのだ。

「複雑な心境でしたよね。ひとつは『申し訳ない』って気持ち。ライブがあったので、急に私が出られなくなったことで、朝から3人が振りを直しているとか、そういうこともグループLINEで全部、わかっちゃうじゃないですか(苦笑)。なによりも自分もステージに上がりたかったから、うーん、複雑な気持ちですよねぇ〜。もし、私がコロナに感染していたら、という不安も大きかったです。ものすごく周りに迷惑がかかるなって。

正直なことを言っていいですか? 3人のパフォーマンスを見て『すごいな』って思いました。頼りがいがあるなって。その反面、ちょっと不安も出てくるわけですよ。私がいなくてもアメフラっシって成り立っちゃうのかな、みたいな。あの日の時点では、まだいつ復帰できるかもわかっていなかったし、ひょっとしたら2週間とかお休みしなくちゃいけない可能性もあったので……あんまり、そういうことを気にしたらいけないな、と思いつつも、ひとりでいると、いろいろ考えちゃいますよね」 

▲飛び切りのパフォーマンスと自分への不安が同居するのも愛来の魅力かもしれない