アメフラっシにとって、Zepp Hanedaという大舞台での単独ライブとなった『Wings and winds』。大きな感動と興奮を呼んだことは先週お伝えしたとおりだが、今週からは3回に分けて、さらなる詳細なライブレポートと、NewsCrunchだけが知る舞台裏話をお届けしていこう。
1回目は開演前のプロローグ。果たして彼女たちは、そのときに向けて、何を感じて、何をして過ごしたか。最後までお付き合いしていただきたい。
大舞台でもリラックスしていたメンバーたち
昨年末に発表され『ホップステップZepp!』を合言葉に、ファンとメンバーが一丸となって盛り上げてきた、アメフラっシ初となるZepp Hanedaでのワンマンライブ『Wings and Winds』。だが、新型コロナウイルス感染の再拡大を受けて、当初予定していた2月28日から3月21日へと日程が延期された。メンバーは冷静にその現実を受け止めて、粛々と準備をしてきたが「まったく不安がなかった」と言ったら、おそらく嘘になるだろう。
延期になった日程を待っているあいだもコロナショックが収まる気配はなく、緊急事態宣言の再々延長まで論議されるようになった。もし、そういった状況になったら、Zeppでのライブがさらに伸びる可能性だってゼロではない。こんな不安定な状況で初のZeppを迎えることになるとは……本当にこの1か月、モヤモヤが収まらなかった。
ずっと彼女たちを間近で見てきて、パフォーマンス面での不安はまったくなかった。だが、本当に何が起きるかわからないご時勢が恨めしかった。とにかく無事に幕さえ開いてくれれば……それだけを祈ってライブ当日を迎えた。
東京は朝から大荒れの天気だった。午前中はさほど雨は降っていないものの、ものすごい強風。最寄りの天空橋駅からのほんの数分間で、見事に傘がぶっ壊れた。これで雨足が強まったら、普通に歩けない。まさに春の嵐が襲いかかってきていた。
リハーサルが始まる前に会場に入った。楽屋にはリラックスした様子のメンバーの姿があり、ちょっとホッとした。このZepp Hanedaは昨年オープンしたばかりの新しい会場なので、メンバーはステージに立つのはもちろんのこと、観客として足を運んだこともない。それもあって、この場所のすべてが新鮮で刺激的だったようだ。
「何がすごいって、トイレの蓋が自動で開くんですよ!」
そんなバカバカしい話でキャッキャッしながら盛り上がっている4人。そしてスタッフも、そういう空気を裏でしっかりと作ってくれていた。