馳浩さんと前田日明さんのネタはテレビではできない
――そのなかで手応えを感じた動画の傾向をお聞かせください。
神奈月 再生回数が多いのは、やっぱり「歌」。「この歌をこの人で歌ってみました」という企画で、旬な歌を取り上げると再生回数が伸びてくるなって実感はありますね。
――そこで、あえてお聞きしたいんですけど、なぜNiziUの『Make you happy』を馳浩さんで歌ったんでしょうか? この企画「月さま、天才!」としか言いようがありません。
神奈月 実は、馳さんを出す機会っていうのがあんまり無くてですね(笑)。でも、馳さんはやっぱりやっておきたいなっていうのがあって。最初、吉川晃司さんで『Make you happy』をやったときに、おまけというか「これを馳さんで勢いよくやったらどうなるのかな?」っていう発想が出てきて。そしたらけっこう評判良かったですね、あれ。
〇【馳浩】のものまねで歌ってみた
――私、ディープなプロレスファンなんですが、あれはちょっと衝撃的でした!
神奈月 そうですか。馳さん、歌わないですかね。
――歌っているのを拝見したことはありません(笑)。
神奈月 でも、あの曲のノリに合ってたというか、勢いがマッチしたというか。もちろん、曲(『Make you happy』)は若い人にも見てほしいな、という意図でチョイスはしてるんですけど、歌ってる人が馳さんだと、結果、どうしても40~50代の男性が主な視聴者層になるじゃないですか(笑)。
でも逆にというか、そのぐらいの世代の男性が仕事で疲れて帰ってきたとき、1人の時間に見てもらうってところにベクトルを持っていくのもありかなと思ったんですね。あまりにも若いほう若いほうを狙っていくと、どうしても(僕のものまねと)ギャップが出てきちゃうんで。
――今はコロナでみんな疲れている。そんなとき、馳さんの『Make you happy』や、前田日明さんの『パプリカ』を聞いたら、すごい笑いをもらえますよね、荒んだ心に。
〇【前田日明】のものまねで歌ってみた
神奈月 馳さんと前田さんの2作品って、たぶんテレビのものまね番組だと、あの尺の長さでやらしてくれないんですよ。
――絶対にそうですよね(笑)。
神奈月 そう、絶対にできないんですよ。だから、YouTubeならでは、ですよね、あの尺って。ずっと前田さんとか馳さんだけで(最後まで)やるっていう尺は、もうYouTubeしかないと。