こんにちは!!!!

あなたの心にそよ風を。風の時代にやってきました、風の時代の風雲児。風野又二朗です。なんだか、ジメジメしておりますが、皆さん、お元気ですか?このコラムが、いやこの『風』が皆さんの心に届く頃には、もう関東も梅雨入りしてますでしょうかね。

風野がこの『風』を書いていますのは5月某日なんですが、今年は、歴史的にもかなり早い梅雨入りの可能性があると、連日ニュースで流れております。去年はどうだったかな?と思い出そうとしたんですが、去年の5月はずっと家におりましたものでね、憶えてなかったです!

では、その前の年はどうだったかなあ?と考えたのですが、もっと憶えてないですね!だって花粉症の辛さ、つい2ヶ月前のあのしんどさですら忘れてしまうぐらいの、悪く言えば忘れっぽい、良く言えば、今を生きるタイプなんでね、憶えてないでっす!

さて、今年の梅雨は例年より早いというニュースがあった通り、確かに連日雨がシトシト降ってますね。ただ、この”梅雨入り”の発表っていうのは、なんだか正直しっくりきてなかったんですよ。

「本日、気象庁が梅雨入りの発表をしました」

と言われても、ほう、なるほどね!っていうぐらいなもので。例えば、”梅雨に降る雨” が特別なもので、通常の傘では防げない特別な雨だったりするならば、もっと梅雨入りというものに警戒だったり、興味が出てくるのですが。

雨は、雨、じゃないですか。梅雨の雨も、時折降る雨も、雨は雨なんで、天気予報を見て、折りたたみ傘を持って行くか、もう家から傘を差して行くか、の判断をしていくだけだし!って、子供の頃はそう思ってました!

ただ、大人になって働いてみて、風野の仕事にとって梅雨の雨っていうのは、ものすごく影響してくる事が分かりました。

▲風をあつめて、巻き起こす

7月から放送が開始するドラマの撮影って、5月、6月頭頃から始まることが多いんです。もちろん例外もあって、冬や春に撮影していることもあるんですけど。

ただ、この7月スタートの作品って、当然、夏らしさ全開の作品が多いんですけど。1話の撮影時点って、当たり前ですが夏じゃない訳です。春と夏の間、梅雨である場合が非常に多い。

1話に、夏らしい映像が撮影したいのであれば、晴れていなくてはいけないので、これが梅雨のタイミングだと非常に撮影が厳しいんです。そして、雨が降れば撮影も延期になってしまいます。

スケジュールはだいぶ前から構えないといけないので、つまり、いつから梅雨入りなのか、いつ明けるのかは、非常に大事になってくる訳です!

以前、風野の監督作品でも、夏の作品を6月に撮影するというスケジュールがありまして、そこは瀬戸内海だったのですが、あの時はシビれました。

キャストもスタッフも限られたスケジュールの中で参加しているから、もう、一度決めたら動かせないし、その日にちも2週間以上前に決めないといけなくて。

いくつか候補が決められる中で、ここと決めて、最後はプロデューサーと一緒にてるてる坊主を作りました。はい。最後は、天に祈りました!

結果は、奇跡的に撮影の時だけ晴れて太陽が出てきて、まさに夏にぴったりのロケーションになったので胸をなで下ろしました。

▲風をあつめて、巻き起こす

大丈夫だったので、ネガティブには振り返ってませんが、あの時、雨だったらあの作品は全く違う作品になっていたかもしれないなと思います。

今も、梅雨入りの発表のニュースを見るたびに、今年も、色んな撮影隊がこの雨の間を切り裂くように、夏らしい日が撮れるタイミングを探して、胃をキリキリさせているんだろうなと思っています。

全てのスケジュールを組んでいるスケジューラーさん、プロデューサー達の梅雨の重圧は、想像するだけで風野まで胃がキリキリしてきます。どうか、今年も梅雨の合間にたくさんの晴れる日がありますように!!!

そして、ここ数年、たかが雨では済まない事がたくさん増えてきました。停滞した梅雨前線が豪雨となり、大きな被害がたくさん出ています。どうか、どうか、今年は大きな災害が起きませんように。

皆さんの生活と、エンターテイメントを作る撮影隊にとって、良き天候になりますように、たまにふるそれも、シトシトと風情のある雨でありますように、風野又二朗、祈っております。

それでは、また、風の吹く日に。

『風をあつめて、巻き起こす』は、次回6/18(金)更新予定です。お楽しみに!!