Hello!こんにちは!風の時代にやってきました、風の時代の風雲児、風野又二朗です。
皆さんは、好きな映画はありますか?風野は、挙げたらキリがありません。ですが、やはり『風の谷のナウシカ』は、マイフェイバリット映画の1本になってくるかなと思います。
風、がテーマの一つになってますから、それはもう、当然ですぜ!って話なんですけども。
初めて観たのは子供の頃で、その時は、ナウシカの乗ってる飛行機みたいなのかっこいい!肩に乗ってる動物可愛い!オームとかいう気味が悪い虫こわーい!っていう感想だったのが、徐々に自分が大人になっていく中で、全く違う映画に見えてきました。
これは人間と自然との共生について、人と人の争いについてじゃないか、みたいな。
観た年齢、観た時の気分によって見え方が変わってくるのは、映画観賞あるあるだし、これが大人の階段登っちゃうあるあるなんだなと思う訳なんですけど。
でも、どんな時にも様々な角度で、自分の中にあるスイッチを押してくれる映画は朽ちない、不朽の名作と言われるものなんだろうなと思います。
風の谷のナウシカと言えばスタジオジブリで、風野の人生に間違いなくとんでもない影響を与えた作品をたくさん作られているプロダクションです。
『となりのトトロ』『魔女の宅急便』『天空の城ラピュタ』スタジオジブリの作品について書かせてもらえるなら、それだけで半年連載させてください!それでも足りません!って感じで、それぐらいの情熱があるんですけど、今回書かせて頂きたいのは、先日放送された、NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』で、映画『シン・エヴァンゲリオン』の製作過程を追う庵野秀明監督さんに密着された話です。
風野は以前から『プロフェッショナル』のフリークで、NHKスペシャル、ノンフィクションなどのドキュメンタリーが大好きです。自分とは違う人生を歩んでる人たちが、どのように自分のできる事に向き合って、人生に向き合っているのかを見るのが好きで、その中で自分と重なる部分に共感したり、自分とはかけ離れた思考に、そうかと膝を打ったり、友達にはなれないけど、仕事をご一緒してみたいなと思ったり、その逆もありますが、とにかく心も体も揺さぶられます。
先日放送された庵野秀明監督の『プロフェッショナル』は、今までに感じた事のない感情がやってきて、全身が身震いするような感覚になりました。
スタジオジブリのドキュメンタリーを何本か観ている中で、ジブリで働いていた庵野監督の話や『風立ちぬ』の主役の声に庵野監督を起用した経緯などで、時折語られていたのは見ていましたし、何より『エヴァンゲリオン』シリーズの大ファンなので、どんな方なのか、どのように作品に向かっていかれているのか、とても気になっていました。
アニメの製作現場を見た事はないですが、人物も背景も全て作らなくてはいけないという、根本的な事を考えるだけで震えます。実写はCGバックは別として、すでにある、そこにあらゆるものが存在している状況の中で、俳優がいる世界を撮影していきます。その現場で起きた事しか撮影できません。カメラのアングルもそうですが、そこで可能だった状況でしか撮影できません。編集では、今ある素材の中で映像を組み上げていきます。
限られた素材の中で行われる実写の編集ですら、終わりが見えないほど組み替える作業が大変なのに、ないなら作る事ができるアニメの構成工程は、想像絶するだろうなと思ってました。
『プロフェッショナル』の中では、すでに実績や経験値がものすごい庵野監督やスタッフの皆さんの、簡単にたどり着ける答えは出さない、頭の中で想像できる事には限界があるから、もっともっとその先にある【なにか】に辿りつく為に積み上げている日々の、ほんの一部分が切り取られていました。
『プロフェッショナル』の一番好きなところ、あなたにとってプロフェッショナルとは?と聞くところがあるのですが、庵野監督は、そんなのないし、このタイトル好きじゃないと、それについて言及されていなかったのですが、この番組の中で庵野監督の佇まいと言動に、それはもう詰まっていた気がしました。
中でも最も印象的だったのは、監督は覚悟を持っていないといけない、という言葉です。
【覚悟】。風野も生きてきた人生の中で何回か使った事がある言葉。もちろん持っているつもりだし、これからも持っていくつもりだけど、本当に自分の覚悟は本当の覚悟なのか、突きつけられた時間でした。
ドキュメンタリーと、フィクションで作られた映画やドラマは、離れているようでとても近いところにあると思ってます。
計算されていない、自然に起きる日々を追う中で生まれるアクシデントや、目的を切り取って構成するドキュメンタリーと、すでに計算されたアクシデントや目的を構成した中で、まるでそれがノンフィクションかのように見せる映画やドラマ。
誰かの人生に揺さぶりをかける、誰かの人生になにかで影響していくという事では、同じなのかもしれないと思ってます。
【覚悟】もまた、文字にはできるけど目には見えないもので、感じられるもの。これも、風の一つだと思っています。【覚悟】を集めて、強くして、そして深くして、これから自分の作品に取り組んでいきたいと思っています。
それでは、又、風の吹く日に。