大阪で整体院「ハラ揉みわごいち」を主宰する三宅弘晃氏によると、最近の傾向として「からだが疲れて、まともに動けない」と訴える人が非常に増えてきたそうです。さらに三宅氏によると、自分では気づきにくい体臭や口臭の原因も、おなかの不調にあるようです。
※本記事は、三宅弘晃(著)/寺田武史(監修)『「おなか白湯もみ」健康法 -1日3分で長引く不調が改善!-』(ワニ・プラス:刊)より一部を抜粋編集したものです。
寝ても抜けない「慢性疲労」は肝臓・腎臓の働きの低下
- とにかく一日中、体がだるくてソファーで寝てしまう
- 朝起きても昨日の疲れが残っている感じがする
- 休みの日は何もしないで寝て過ごすだけ
長年いろいろな方の体の悩みに向き合ってきましたが、最近の傾向として「からだが疲れて、まともに動けない」と訴える人が非常に増えてきたように感じます。
1日頑張って家事や仕事をすれば疲れるのは当然ですが、その日の疲れは夜寝ているあいだに回復して、次の日はまた元気に朝を迎える、そんな毎日が理想ですよね。しかし実際には、今日の疲れが次の日に、そしてさらに次の日へと持ち越されて、疲労が次第に蓄積していく人が多いのです。これが「慢性疲労」です。
こうなってくると体力も低下し、免疫力も落ち、病気にもかかりやすくなります。新しい病気が出てくるたびに、怯えて生活しなくてはならなくなります。何より毎日の生活が楽しくありません。からだも気持ちも重くなる一方です。
疲れやすい人たちのおなかに触れると、1つ共通の特徴があります。それはいわゆる「沈黙の臓器」と呼ばれる内臓たちが硬くなっていることです。具体的には、肝臓と腎臓です。
肝臓と腎臓は、血液を解毒・浄化し、正常な状態に保つ働きをしています。したがってこれらの内臓が硬くなると、全身の細胞に汚れた血液が行きわたってしまいます。これでは、からだ全体が疲れてしまうのは無理もないことですね。
「沈黙の臓器」と呼ばれるだけに、健康診断でも異常が見つかりにくい肝臓と腎臓。しかし自覚症状がなくても、これらが密かに傷んでいる人は非常に多いのです。疲れやすい、いくら寝ても疲れが抜けないときは、肝臓と腎臓の不調を疑ってください。
「おなか白湯もみ」は、血液の循環をよくするのと同時に、肝臓と腎臓を浄化し、からだの芯から疲れを解消してくれます。
自分では気づきにくい体臭や口臭の原因は?
- 40代から加齢臭ってきつくなると聞いたけど……
- 口臭って自分ではわからないけれど、もしかしたら私も……
- 家族から『臭い』と言われてしまった
歳をとるにつれて、体のあちこちから体臭が発生する可能性が高まります。しかも自分が発する臭いは、自分自身ではわかりにくいという点も困ったものです。自分では気がついていないのに、まわりの人に指摘されたらやっぱり恥ずかしいし、あからさまに臭そうにされたりすれば、とても悲しく切なくなります。
臭いは人間の本能にダイレクトに響くので、自分の体臭にはやはり気をつける必要があります。私が人のおなかをもむときに「臭い」はとても大事な要素だと考えています。
特に胃の炎症は、そのまま口臭となります。その臭いの種類によって胃炎の度合いさえわかるくらいです。軽い胃炎の人、ひどい胃炎の人、胃潰瘍がある人、胃がんに冒されている人、それぞれの臭いは違います。それほど、口臭は大事な健康管理の指標となるのです。
皆さんに知っておいていただきたいのは、口臭は口の中の異常とは限らないということです。むしろ「胃の炎症が臭っている」口臭というものが相当数あります。
ですから、口臭が気になったら、歯周病だけでなく胃の病気も疑ったほうが賢明です。
また加齢臭についても、私は原因をほぼ特定できています。それは肺と皮膚から出る老化した細胞由来のガスです。歳をとると全身の細胞が老化していきます。この細胞の老化が実年齢以上に進み過ぎると一種の腐敗状態となり、悪臭を伴うガスが発生します。
このガスが、血液の循環によって肺や皮膚に行き着き、体外に排出される。これが加齢臭の原因だと私は考えています。おなかをもんでいくと、口臭も加齢臭もなくなっていきます。これは胃炎が解消され、細胞の老化にも歯止めがかかるからです。