白湯を飲んでおなかをもむだけで、便秘・頻尿・尿もれ・慢性疲労・冷え・のぼせ・口臭・加齢臭・下腹ぽっこり……など、人には言えないつらい悩みが驚くほど改善! そんな健康法を編み出し、大阪で整体院「ハラ揉みわごいち」を主宰する三宅弘晃氏が、20年間にわたり数千人のおなかをもんできた経験から、人には言いにくい不調についてお話しします。

※本記事は、三宅弘晃(著)/寺田武史(監修)『「おなか白湯もみ」健康法 -1日3分で長引く不調が改善!-』(ワニ・プラス:刊)より一部を抜粋編集したものです。

おならがよく出る人は「かくれ便秘」の可能性大

ひと口に便秘といっても、その症状はさまざまです。毎日多少でもお通じがある人もいれば、2週間に1回程度しか出ない人、便秘が続いたあとに下してしまう人などなど。また便秘だけでなく、下痢に悩む人も多いですね。

最近多いのが「かくれ便秘」です。これは私がつけた名前ですが、少量の便通が1日に何回もある人です。本人は快便だと思っていますが、おなかをもんでみると腸の中には便やガスが詰まっています。一度に全部出し切る力がなくて、ちょっとずつガスや便が何度も出るので、やっぱり便秘です。

メタボ体型の人や、おならがよく出る人は「かくれ便秘」の可能性大です。このようにさまざまなお通じの不調がありますが、共通しているのは腸の中に便やガスが溜まっていること。

いつまでもそれを抱えていれば便秘、耐え切れずに一気に出てしまうと下痢です。お通じが悪い人は、常におなかに不要物を抱えて生きているから、腰も重くなるし、お肌もくすみます。

▲おならがよく出る人は「かくれ便秘」の可能性大 イメージ:kei.channel / PIXTA

お通じをよくして、おなかをスッキリさせるにはどうしたらいいでしょうか。その答えは、おなかです。「腸」ではなく、「腸を含めた、おなか全体」を整えることです。

なぜなら、便秘は「腸」だけでなく「胃」にも問題があるからです。胃の働きが悪い人は、未消化の食べ物が腸にいきますから、腸が詰まってしまいます。

私は何千人ものおなかをもんできて、お通じの悪い人は腸だけでなく、胃も硬くなっていることに気がついたのです。

頻尿・尿もれは内臓を上げれば改善できる

  • 夜中に何回もトイレで目が覚める
  • 年々トイレの回数が増えて、1回の量が減ってきた
  • 笑ったりくしゃみをしたときに思わずおしっこがもれてしまった

こんなことを言って、私のもとに通いはじめた患者さんがいます。50代の女性です。

▲「尿もれ」は人には言いにくいカラダ不調の話 イメージ:PIXTA

「先生、最近、尿もれするようになってきて、けっこう悩んでて。でも、まわりの人は誰もそんなこと言わないから不思議に思って、そっと聞いてみたの。そうしたら10人のうち5人が『実は私も尿もれで悩んでたの』って。みんな恥ずかしいから隠してるのよね!」

人はさまざまな体調不良の悩みを抱えていますが、人に言える不調と言えない不調が確かにあります。尿もれや便もれなどは、他人や医者には相談しにくい不調ですよね。

私の仕事はおなかをもんで、からだの不調をなくすこと。おなかをもんでいると、尿もれの人たちに特有の共通点があることがわかります。それは「内臓下垂」です。

世間一般では骨盤底筋群という筋肉の老化が、尿もれの原因とされています。確かに間違ってはいませんが、それが一番の原因ではありません。骨盤底筋群のトレーニングをしても尿もれが治らない人が少なからずいるのは、それが本当の原因ではないからです。

日本人は内臓が全体的に下がっている人が多く、内臓の一番下にある膀胱は、内臓下垂の影響を直接的に受けます。下がってきた腸に膀胱が押しつぶされるのです。だから膀胱が圧迫されてひん尿になったり、くしゃみの瞬間に尿がもれたりするのです。

尿のトラブルを解消するには、膀胱の環境を整えねばなりません。それはつまり、内臓下垂を解消していくしか道はないのですね。冒頭のエピソードの女性も内臓下垂を解消して、尿もれはなくなりました。ひん尿、尿もれは解消できる不調です。