営業に大事な「クロージング」スキル。元リクルート“最強営業部隊”出身で伝説のトップセールスマンだった大塚寿氏が、これを読んだあなたにだけ教える代表的なクロージング手法の総覧。「BtoB」「BtoC」といった営業の種類や特性に応じて、使い分けて組み合わせれば、きっとあなたも明日からクロージング上手。「この場面はあの手法が効果的だな」と瞬時の判断で使い分けられるようになるために、頭に叩き込んでおきましょう!

この方法を知れば誰でもクロージング上手になれる

▲クロージング上手になろう イメージ:PIXTA

【1】テストクロージング法

よく“当たりをつける”という言い方をしますが、受注できそうなのか、受注確率が90%なのか、50%程度なのか、はたまた30%にも満たないのかを把握して、その確率を高める「次の一手」を講じていきたいものです。

その感触を把握するために、仕掛けるのがテストクロージングです。テストクロージングを成功させるためには、自然な「口実作り」がポイントになるので、自社のクロージングがうまい人がどんな口実を持ち出しているかのリストアップは必須です。BtoCでの「決めちゃいましょうか」は、テストクロージングの定番です。

【2】デッドライン法

あらかじめ納期の決まっている入札やコンペはいいのですが、問題は“今期導入することが必須ではない”商材の営業です。

見積りまで進んで、まさにクロージングに差し掛かっているということは、お客様にとって重要課題であることは間違いありませんが、緊急課題ではないことも少なくないのです。優先順位からいうと必ずしも今期に導入しなくてもいいような商材のケースです。

そうなると結論が出ないまま、ズルズルいってしまうことが非常に多いのです。そうした危険性のあるケースでは、必ず「期限を決める」こと。仮でいいので受注から逆算したマイルストーンを設けて、そのデッドラインに向けてお客様が合意形成できるサポートを行っていきましょう。

そのためには、今期に導入するメリット、先に延ばすことによって生じるデメリットも明確にしておきたいものです。

【3】if展開法

その名の通り「仮」の前提を作って、相手の反応を確かめる方法です。例えば「もし、価格をB社にそろえたら、ここで内示をいただけますでしょうか?」というようなものです。

ただし、いつでも有効な方法ではなく、受注確率が30%にも満たない場合、見積りを出した段階では空転してしまう可能性もあります。

逆に、最後の最後の切り札としては非常に効果的で、昔からよく用いられます。

【4】導入前提話法

一見、子どもだましのようにも思えるのですが、効果があるということで昔から多用されてきました。その名の通り、導入を前提に話す方法です。

例えば、BtoCであれば「導入前にユーザーに向けて無料で説明会や勉強会を開催させていただきますが、どの辺りのタイミングで実施しましょうか?」という感じです。

また、BtoCでは「今、キャンペーンで20万円分のオプションをつけさせていただいておりますが、これらのなかで何がよろしいでしょうか?」といった流れです。

どちらも「迷っている」ときに有効で「それじゃ」と一気に流れを呼び込む一手となりうるのです。

▲流れを呼び込むのに有効な「導入前提話法」 イメージ:PIXTA

【5】単刀直入法

小手先のテクニックや話法など用いずに、率直に「うちでお願いします」と成約を促す方法です。邪心な気持ちがないストレート表現だけに、結論を出せない場合、相手からその理由を告げられることも多いので、そのボトルネックを解消する動きに映りましょう。

【6】同調圧力法

これは、BtoBでは「御社の〇〇工場からもご発注いただいておりますので~」「〇〇業界では、こちらの仕様がディファクトスタンダードになっておりますので~」と同調圧力をかけるパターンです。

BtoCでは「やはり、この街並みですとデザイン住宅にされたほうが…」とか「家を新築された方って、だいたいおクルマも買い替えられる方が多いですよ」という言いかたになります。あくまで、さりげなく表現するようにしましょう。

【7】沈黙の営業

これは決裁者に対して行う方法で、結論を迫ったり、注文書の用紙を出したあと、相手の反応があるまでずっと沈黙する方法です。リクルートの伝説の先輩から「沈黙の営業」と教えられました。

要は相手が考えている時間に余計な口を挟まず、その沈黙に耐えていましょうということです。その間に耐えられず余分なことを言ってしまって、相手が考えている時間を遮ってしまうと、その場での受注確率が落ちてしまうことがよくあります。

【8】返報性の法則

あえて相手に「貸し」を作って「そのお返しに~」と相手に思わせる、返報性の法則を使用した方法になります。

例えば「新卒採用の相談に乗ってもらえたので、値段は少々高いけどR社さんに決めよう」といった流れを作ることです。BtoCでは、フェイシャルマッサージなどの施術サービスを受けて、そのお返しに化粧品を購入するといった流れが好例でしょう。

※本記事は、大塚寿:著『〈営業サプリ式〉大塚寿の「売れる営業力」養成講座』(日本実業出版社:刊)より一部を抜粋編集したものです。